内容説明
近代アルピニズムを日本にもたらした槙有恒による山岳随筆の白眉。大正時代になしとげたアイガー東山稜とマウント・アルバータ世界初登頂の貴重な記録「登高記」、北イタリアの歴史と文化、街の様子を格調高くつづった「南側よりのアルプス」、冬山で友人を失った顛末を語る慟哭の書「板倉勝宣君の死」などを所収。詳細な注を新たに加えた。
目次
山と或る男
アルプスにおける登山の発達
登高記
南側よりのアルプス
山村の人と四季
板倉勝宣君の死
岩登りについて
付録 思い出のグリンデルヴァルト
近代登山史のなかの槙有恒(安川茂雄)
ヘル・マキを待っていたアイガー(佐藤久一朗)
著者等紹介
槇有恒[マキユウコウ]
1894(明治27)年、宮城県生まれ。登山家。1917年、慶應義塾大学卒業。1918(大正7)年、アメリカのコロンビア大学に留学。1919年からの2年間をヨーロッパで過ごし、主にアルプスを登山。1921年、アイガー東山稜を初登攀する。1956(昭和31)年、ヒマラヤ山脈の未踏峰、マナスルの初登頂に成功。日本山岳会会長、日本山岳協会会長を歴任。仙台市名誉市民、文化功労者。勲三等旭日中綬章受章。1989(平成元)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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