中公文庫<br> 日本文学史―近代・現代篇〈5〉

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中公文庫
日本文学史―近代・現代篇〈5〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 349p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122056220
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C1191

内容説明

私小説と戦時下における戦争文学。戦後は太宰治、織田作之助、坂口安吾、石川淳ら、無頼派の活躍をみる。

目次

私小説
戦争文学
太宰治と無頼派

著者等紹介

キーン,ドナルド[キーン,ドナルド][Keene,Donald]
1922年ニューヨーク生まれ。コロンビア大学、同大学院、ケンブリッジ大学を経て、53年に京都大学大学院に留学。現在、コロンビア大学名誉教授、アメリカ・アカデミー会員、日本学士院客員。文化功労者。勲二等旭日重光章受章。菊池寛賞、読売文学賞、毎日出版文化賞など、受賞多数。2008年文化勲章受章

角地幸男[カクチユキオ]
1948年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。ジャパンタイムズ編集局勤務を経て、城西短期大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒロミ

24
ドナルドキーン先生のライフワーク日本文学史の近代現代編。私小説、戦争文学、太宰治と無頼派について論じておられる書。私小説は知らない作家が多数だったが読んでいて鬱々とした。戦争文学は更に気が滅入る項目だった。無頼派についてはキーン先生は評価がからい。王朝文学の批評と比べるとシビアで失礼ながらキーン先生ほどの知性を持ってしても「やはり外国人…」という点が気になった。しかし日本人とは違う立脚点で文学史を論じるのが本シリーズの目指すところだと思うので、外から見た日本文学に興味をお持ちの方には一読をお勧めする。2015/05/27

佐島楓

14
私小説・戦争文学・太宰治と無頼派。表紙が太宰の写真。太宰作品を読んでこの世界に決定的に引きずり込まれたので、太宰には思い入れがとてもある。でもこうして評論を客観的に読んでみると、生活破綻者としか言えず、哀しい(いや、わかっていたけれどね・・・)。わかっていても、こう、ひきつけられるのはなんなのだろう。私は結局、そういう謎を解きたくて、そういう作家にひとりでも多く出会いたくて本を読んでいるのだろう。2012/04/09

みんさね 

4
この巻は一番気が滅入るけど、一番惹かれる巻でした。私小説、戦争文学、太宰と無頼派。多感な頃には衝撃を以て乱読したけど、今にして思えば、若気の至りと言うか、気の迷いと言うか。我が糧にはなってるのかしら。さて、次巻はお待ちかねの三島だぁ!2012/04/25

ken

3
戦中、作家の多くは戦況を報告するだけの「報告文学」や軍部に迎合した「国策文学」に堕した。それらは史料的には価値があるのだろうが、時代を超えて読み継がれる価値はないだろう。そんな中でやはり瞠目すべきは、戦中戦後に権威やイデオロギーとは無縁だった連中、太宰や安吾を筆頭とする無頼派だ。太宰の作品には弱者の叫びが美しく描かれ、安吾の作品には権威に媚びない反骨が豪快に描かれる。どちらも時代を超えて読者から支持される作品なのは今さら言うまでもない。無頼派の中でも黙殺されるオダサクは作品よりも彼の生き方そのものが魅力。2018/06/21

Naoto Ono

2
5巻のメインは無頼派。特に太宰については、自殺未遂ばかりすると女々しい印象しかなかったが、読んでみて、思ったより意思のしっかりしたところもあるんだなと思った。でも一番興味を引いたのは石川淳。安部公房に影響を与えているところが見過ごせない。代表作を読んでみたい。2014/07/13

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