中公文庫<br> 日本文学史 近代・現代篇〈3〉

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中公文庫
日本文学史 近代・現代篇〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 343p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122055711
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C1191

目次

15 プロレタリア文学
16 芥川龍之介
17 永井荷風
18 谷崎潤一郎

著者等紹介

キーン,ドナルド[キーン,ドナルド][Keene,Donald]
1922年ニューヨーク生まれ。コロンビア大学、同大学院、ケンブリッジ大学を経て、53年に京都大学大学院に留学。現在、コロンビア大学名誉教授、アメリカ・アカデミー会員、日本学士院客員。文化功労者。勲二等旭日重光章受章。菊池寛賞、読売文学賞、毎日出版文化賞など、受賞多数。2008年文化勲章受章

徳岡孝夫[トクオカタカオ]
1930年(昭和5)大阪に生まれる。京都大学文学部英文科卒業。米シラキュース大学大学院留学。毎日新聞記者。『五衰の人―三島由紀夫私記』で第10回新潮学芸賞受賞。その翻訳活動により第34回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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佐島楓

21
プロレタリア文学・芥川・荷風・谷崎。文学史的には重要な役割にいても、後世の人があまり読まなくなってしまった作家がいかに多いか知りました。特にプロレタリア文学のあたりは小林多喜二以外ほぼ読みつがれていないような・・・。永井荷風も読んでいないのでさっそく購入。谷崎は書斎にあるのに「痴人の愛」のインパクトがすごすぎて読めていないのですが、「細雪」は読みたいです。2012/04/07

tieckP(ティークP)

7
芥川・荷風・谷崎というクズなところがある作家と、プロレタリア文学という、このタイプとは遠いからこそ逆に文学としてはクズなところのある文学が交ざっていて裏文学史のような一冊。3作家に共通する西洋の影響と明治以前の日本の取材を上手く解説し、特に後者の三様さ(芥川は単に舞台、荷風は江戸後期のみ、谷崎は西洋賛美から転じての深い愛着)を論じたところは読まされる。プロレタリア文学のところも質としては評価しないとしつつ、政治的意味を問うかどうかは両論あるとして丁寧に文脈が説明されているようにバランス感覚がすこぶる良い。2018/09/17

ken

3
反自然主義とモダニズム文学について。彼らの努力は近代文学の可能性を大きく前進させたように思う。特に大正から昭和初期に高まったモダニズム運動が非常に興味深い。自己の醜さをこまごま告白する私小説を嫌悪した彼らは、プルーストなどの西欧文学を紹介しつつそれらの技法や文体を実験的に取り入れた。私小説に見られる自己憐憫とは無縁な彼らの作品は前衛的な文体や技法による芸術性の追求の軌跡とも言える。川端康成のノーベル賞受賞は彼らの運動がなければなかっただろう。あまり興味がなかったけど横光あたり一読の価値はあると思えた。2017/05/12

みんさね 

3
時代背景と作家評と作品評なのに、なんでこんなに面白いのでしょう。芥川の切支丹物好きですね。荷風の風俗描写、谷崎のSM、フェチ系は、思い出しただけでワクワク(すみません)して、未読の書も読んでみたくなりました。2012/04/09

fantamys

2
激動の大正文学だが、あんまりなじみがありすぎる日本人よりも、冷静な目で論じてくれるから、純粋に文学史の中の位置づけとして勉強になる気がする。2024/03/10

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