内容説明
ルーズベルトは日本の真珠湾攻撃を事前に察知していたのか。戦史研究の第一人者たちが米公文書、日本側史料、当事者の証言を精査し、あの日の実像に迫る。日米開戦七十周年にして待望の文庫化。
目次
第1章 真珠湾陰謀説の系譜―ルーズベルトの対日政策と修正主義(ルーズベルト陰謀説の背景;太平洋戦争直前の世界情勢;陰謀説の系譜;ABCD包囲陣を検証する;大西洋会談の密約;ハル・ノート陰謀説;三隻の小船を用意せよ;キンメルとショートの名誉回復問題;ルーズベルト陰謀説の矛盾)
第2章 真珠湾を「予知」した男たち(予知説の真偽;二重スパイのポポフ;トーランドが探しだした「予知者たち」;検証―キルスー・ハーンの場合;検証―ラネフト大佐の場合;検証―ミスターZの場合;検証―テル・ポールテンの場合;ラスブリッジャーの「裏切り」;何かを探していたルーズベルト)
第3章 通信情報戦から見た真珠湾攻撃(日本の暗号はどこまで読まれていたか;機動部隊と通信情報;戦後解読された暗号からわかる日本海軍の動き;真珠湾奇襲成功の要因)
第4章 スティネット『欺瞞の日』の欺瞞(アメリカのベストセラー日本に上陸;スティネットという人物;マッカラム・メモの記述を検証する「機動部隊は無電封止を破った」のか?;無電封止は守られていた;飛び交った偽電;マッチ・ポンプの手法に惑わされるな;私の真珠湾像)
著者等紹介
秦郁彦[ハタイクヒコ]
1932年(昭和7年)山口県出身。東京大学法学部卒業。ハーバード、コロンビア大学留学を経て、防衛研究所教官、大蔵省財政史室長、プリンストン大学客員教授、拓殖大学、千葉大学、日本大学教授を歴任。法学博士。1993年菊池寛賞受賞
左近允尚敏[サコンジョウナオトシ]
1925年(大正14年)鹿児島県出身。海軍兵学校卒業。巡洋艦「熊野」、駆逐艦「梨」「初桜」(航海長)を経て、終戦(海軍大尉)。のち海上自衛隊入隊。インドネシア防衛駐在官、海上幕僚監部通信課長、練習艦隊司令官、統合幕僚会議事務局長を経て退職(海将)。産経新聞客員論説委員、平和・安全保障研究所政策委員等を経て、現在、平和・安全保障研究所評議員、日本国際フォーラム政策委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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樋口佳之
ネコ虎
竜王五代の人
pon00
みのるん