内容説明
「紳士とは何ぞや」から始まる、不作法と紳士の関連性。文壇きっての紳士が語るダンディズム、紳士の条件、そして品とは。著者自身の酒場におけるポーズの変遷から、金の使い方に至るまで、アソビを通して、「人間らしい人間」を指南する洒脱なエッセイ集。
目次
「不作法談義」あるいは「紳士読本」(ロクロ首たるべし;テーブルマナー真髄;紳士契約について ほか)
痴語のすすめ(一盗二婢;横須賀線;伯爵令嬢 ほか)
娼婦と私(瞼の裏の女;童貞;不肖の子 ほか)
著者等紹介
吉行淳之介[ヨシユキジュンノスケ]
大正13年(1924)、岡山市に生まれ、三歳のとき東京に移る。麻布中学から旧制静岡高校に入学。昭和18年9月、岡山連隊に入営するが気管支喘息のため四日で帰郷。20年東大英文科に入学。大学時代より「新思潮」「世代」等の同人となり小説を書く。大学を中退してしばらく「モダン日本」の記者となる。29年に「驟雨」で第三十一回芥川賞を受賞。45年には『暗室』で第六回谷崎潤一郎賞を受賞する。平成6年(1994)7月死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
17
ああ、これじゃ女の人にもてるわけだよね・・・でも、どこまでが本当なんだろうとも思うけれど。2012/10/16
T2y@
10
“他人に親切にしようとおもうときは、それが二倍の大きさになって手痛くハネ返ってくる覚悟が必要だ” やっぱりお節介になったり、お返しを考えちゃうしね。 しかし、腹を立ててはいけない。それが紳士というものだ。 現代では(不適切な関係)とされる、アソビからの生きた教訓。 不作法でも寛容性のある紳士。やがてなりたし。2016/07/28
藏
8
1973年初版 吉行氏49歳 私はもう当時の吉行さんの年齢を超えている・・・ 再読は少し退屈だった。 まぁ・・・狙いは別の所にあるのかも あの人だもんねぇ~(^_^;)2017/03/31
Sachi
3
吉原大学へ入学から卒業まで色々あるものですね。この時代を知らない年代ではありますが、その時代の空気や人を感じるエッセイでした。良かったです。2019/07/02
hirayama46
3
紳士と下ネタと娼婦の話を中心にしたエッセイ集。あるいは吉行淳之介ダンディズムエッセイ集。平成がもうすぐ終わることで、昭和もどんどん過ぎ去っていきますね。2017/11/14