中公文庫
二人で紡いだ物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 341p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122054608
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1195

内容説明

「物理の研究も、僕との結婚も両方取ればいい」。夫の一言から始まった結婚生活。三人の娘を育てながら物理学者として世界的な業績を打ち立てたその蔭には、常に夫の励ましがあった。夫との出逢い、結婚、研究生活、自身のがん、そして夫の死…。日本を代表する物理学者が、三十五年の結婚生活を中心に綴る、ロマンティックでエネルギッシュな半生記。

目次

第1章 一年間の新婚旅行
第2章 夢のような日々
第3章 フルハウス
第4章 実りの季節
第5章 悠々自適
第6章 すばらしい人生をありがとう
第7章 思い出の物語
第8章 また会う日まで

著者等紹介

米沢富美子[ヨネザワフミコ]
1938年、大阪生れ。京都大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。同大学基礎物理学研究所助教授、慶應義塾大学理工学部教授を経て、同大学名誉教授。アモルファス研究の第一人者として世界に知られる。96年、女性として初めて日本物理学会会長に就任、84年、猿橋賞、89年、科学技術庁長官賞、2005年、ロレアル・ユネスコ女性科学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まろにしも

9
再読。”映画を見るよりも、芝居を見に行くよりも、数学の問題を解いている方が楽しかった” つまり頭を使う楽しさを幼くして知ってしまったのだなあ。文章の一つ一つが潔く快活。ご主人を想う気持ちが感動的であり、何度も胸が熱くなった。”どないしてくれますんのんや” ”きちんと帳簿つけといてや” クスっと笑ってしまった。2020/01/12

吉日なり

8
H24年6月の日経紙「私の履歴書」が素晴らしく、詳細を読みたいと思って。物理学者として第一線で貪欲に活躍しながら、3人の娘を育て上げ、やはり金融マンとして世界を駆け回る夫と、物理的距離はありながらもあつい信頼と愛情に結ばれた関係は賞賛に値する。一人より二人が倍数でなく無限に広がりを持つ人生。人間関係はかくありたい。娘にも読ませようと思う。2012/08/18

rurico

6
物理学者である女性の自叙伝。まだ共働きが珍しかった時代に家事に非協力な夫へ腹を立てる訳でもなく子供三人抱えながら仕事をこなし、数々の偉業を成し遂げたパワフルな人。人によっては「なんて冷たい夫」とか「こんな人にはなれない」とかネガティブにとれるかもしれないが、私は非常にパワーを貰う事が出来た。働きながら子育てをしている女性に是非読んで欲しい。愚痴を言う暇があったら行動しようと思える一冊。2015/03/02

たまこ

6
母が誕生日にくれた本。 女性が科学者として生きるのが難しかったであろう時代に、著者は行動力があって才能があって凄いなぁ~と思う。そして、夫がまた良い男。こういう風に、お互いを高め合っていける関係は理想だと思う。 印象に残ったのは「物理と僕の奥さんと、その両方を取ることを、どうして考えないの?」「君の持っている才能を、余すところなく開花させてあげられる力が僕にあるのかどうか、ときどき心配になることがあるよ」という言葉。そういう風に考えてくれるなんて・・・素敵だなぁ。2012/01/07

コニコ@共楽

5
日経新聞の「私の履歴書」を読んで、米沢氏のエネルギッシュな生き方に圧倒されました。さらにこの方の磁力に引かれてこの本も一気に読みました。もっとも心に残った言葉は、米沢氏のモットーだという“自分の可能性にあらかじめ自分で限界を引かない”というものです。これも最愛の夫の「できないわけはないだろう」という言葉からきているのだと思うと、本当にこの夫婦はお互いのベターハーフだったのだな、と思えてきます。素晴らしいお二人に乾杯!2013/01/22

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