内容説明
自然をしっかり見ること、それを自分の中の印画紙にしつかりと焼きつけること、デッサンをくり返すこと。そうしてできた作品はきっと胸に迫るものだ。世界的な彫刻家と画家による、気の置けない、しかし確かなものに裏付けられた「普通」の対談。カラー図版多数収載。
目次
バイカル湖―シベリアの湖を行く船の上で
仙台―彫刻の代表作が収まる美術館で
津和野―開館間もない故郷の美術館で
永福町―幾体もの彫像がたたずむ彫刻家のアトリエで
著者等紹介
佐藤忠良[サトウチュウリョウ]
1912年、宮城県に生まれる。東京造形大学名誉教授。東京美術学校(現、東京藝術大学)彫刻科在学中に国画会展に初入選、国画会奨学賞受賞。39年、新制作派協会(現、新制作協会)彫刻部創設に参加。44年召集されて旧満州に渡り、翌年シベリアに抑留される。帰国後、市井の人々の素朴な美しさを表現した作風で制作を再開する。81年、パリの国立ロダン美術館で日本人初の個展を開催するなど、国際的な評価も高い
安野光雅[アンノミツマサ]
1926年、島根県津和野町に生まれる。画家、絵本作家。上京し、教員生活のかたわら装丁を手がける。68年『ふしぎなえ』で絵本作家としてデビュー。ボローニア国際児童図書展グラフィック大賞、国際アンデルセン賞など受賞多数。2001年に津和野町立安野光雅美術館が開館した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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広瀬研究会
2
「安野さんの作品にも良いのと悪いのがあるけれど」と言えてしまう佐藤忠良先生がすごい。失敗を繰り返して悔しい思いをして、何百回とやり直すのが職人の仕事だ、ということを実践してきたから言えるんだろうな。うーんダンディだ。2014/07/06
いわきりなおと
1
彫刻家を目指す娘にプレゼンとしました2024/08/15
こじこ
1
期待していたが、ぼちぼち2021/06/07
masawo
1
思ったより面白かった。2017/03/06
脇役
1
記憶の片隅にあった絵本「おおきなかぶ」。作者である佐藤忠良氏が彫刻家で、桑沢デザイン研究所や東京造形大学で教えていたと知ったのは、自分の子のために手にした最近。なぜ彫刻家が絵本を描いたのか。本著にある安野光雅氏との対談、彫刻作品や素描に答えはあった。大学4年以降描いていないデッサンを、折に触れ書き続けなければいけないと思った。2017/05/07