内容説明
歴史上の人物が持つ魅力を発掘したエッセイを、時代順に集大成。第二巻は歴史小説の巨人ならではのまなざしで、織田信長や豊臣秀吉などの武将たちに始まり、堺商人、信長に仕えたコック長にいたるまで、室町末期から戦国時代を駆け抜けた人々の横顔を浮かび上がらせる。
目次
織田軍団か武田軍団か
京の味
断章八つ
『鬼灯』創作ノート―荒木村重のことども
謀殺
別所家籠城の狂気
播州人
時代の点景としての黒田官兵衛
『播磨灘物語』文庫版のために
官兵衛と英賀城〔ほか〕
著者等紹介
司馬遼太郎[シバリョウタロウ]
大正12年(1923)、大阪に生まれ、大阪外語大学蒙古語学科を卒業。昭和34年『梟の城』により第四十二回直木賞を受賞。同42年『殉死』により第九回小説により第三十二回芸術院恩賜賞、同57年『ひとびとの跫音』により第三十三回読売文学賞、同58年「歴史小説の革新」により朝日賞、同59年『街道をゆく―南蛮のみち1』により第十六回日本文学大賞(学芸部門)、同62年『ロシアについて』により第三十八回読売文学賞(随筆・紀行賞)、同63年『韃靼疾風録』により第十五回大佛次郎賞を、それぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
AICHAN
45
図書館本。別所長治、好きだなあ。赤穂義士、好きだなあ。私って日本人なんだなあと、つくづくそう思う。2019/01/24
金吾
31
○好きな時代でもあり、武将たちが司馬さんの筆によりいきいきと躍動しているように感じ面白かったです。播州愛を感じるとともに利休や且元の話がツボに入りました。2022/10/12
かず
28
正直、1巻はそれほど面白く感じられなかった。理由が分かった。単に自分の興味から外れていただけだったのだ。2巻はとても面白く読めた。面白いに決まっている。扱う時代は戦国。日本人が最も血沸き肉たぎる生き方をした時代だ。取り上げられる人物は有名どころからコアな人物まで多種多彩。そんな中で私が一番感慨深かったのは「謀殺」の章。実力主義による統一の流れに抗った守旧派の成れの果てに哀れみは感じなかった。時代は流れている。その流れに乗らなかったものは沈むのみである。時代の潮流に乗っていかねば。そう自戒した次第である2019/04/20
時代
16
良いですよ。このシリーズ。今回は織田信長、豊臣秀吉、黒田官兵衛、蜂須賀小六などなど。ご機嫌だわさ◎2016/10/26
ラスカル
11
黒田官兵衛を語る中で、時代の新しい流れを受容する感覚を持っていたから信長や秀吉にその匂いを嗅ぎ取ってともに行動したのに対して、徳川家康は「農村の庄屋を大型にしたような感覚の男」と評しているのがおもしろかった。家康が天下を取ることによって時代は何歩も後戻りすることになってしまう。あと、大坂城の話もおもしろかった。2019/03/22