出版社内容情報
信長、秀吉、吉宗等の武士から、平賀源内、山東京伝、曲亭馬琴などの文化人に至るまでの著名な人物の逸話を紹介。
内容説明
戦乱から文化爛熟、そして幕末と、大きく変動した日本の近世。数知れない英傑、俊秀の中から選りすぐった、信長、秀吉等の武将から源内、馬琴らの文人に至るまでの多彩な人物の実像と面影を、多種多様なエピソードと共に綴った人物随想集。
目次
信長と道三
豊臣秀吉
幸村入城
後藤又兵衛
徳川吉宗
板倉家
土井利勝
真田信之
酒井忠勝の言行
阿部忠秋〔ほか〕
著者等紹介
森銑三[モリセンゾウ]
明治28年(1895)愛知県刈谷に生まれる。大正4年刈谷図書館に入り、村上文庫目録を編纂。大正15年上野帝国図書館内文部省図書館講習所を卒業、東京帝国大学史料編纂所に勤める。昭和14年尾張徳川家蓬左文庫主任に転ずる。戦後は昭和25年から40年まで早稲田大学で書誌学を講ずる。昭和47年、近世学芸史研究の成果を纏めた『森銑三著作集』(全一二巻・別巻一)で第二三回読売文学賞受賞。昭和60年3月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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isao_key
6
本書は『森銑三著作集 続編第1巻』から抜粋、編集したもので近世、幕末の武人や学者、作家などについて描いている。昨日読了した『歴史と人物』にも赤穂義士について取り上げていたが、本書でもその中の一人である堀部安兵衛について詳しく語られている。筆者の記述は書誌学者らしく誰もが聞き知っているような本から題材を引いてくるのではなく、一見誰も知らないようなそれでいて素性のきちんとした本から取ってくる。また一話ごとに出典を明らかにする。堀部安兵衛や勝小吉などすこし長い文は、思い入れもあるのか筆が立っているように感じる。2014/01/27
siomin
1
主に戦国時代以降の人々のエピソードを紹介した一冊。まさに博覧強記という著者がまとめているので面白く,そのまま漢文が並ぶなど今となっては読みづらい部分があるものの,けっこう楽しめます。坂本龍馬が木戸孝允と剣術で対決した話や,勝海舟の父親が若い時に放浪の旅を続けていたのが印象的でした。2022/10/21
amanon
1
ここに収められている幾つかの評伝は既に著者の他の書で目にしたものだが、再度読み返してみても著者の古人に対する崇敬と慧眼の深さに改めて感じ入った次第。ただ、時折引用される和製漢文(?)への注釈等が一切無かったのが気になる。確かに出版業界が総じて不景気なご時世、あまり読者に過剰なサービスもしていられないという事情も分かるが、そういう活字離れが著しいご時世だからこそ、現代人にとって理解しにくい箇所に丁寧な解説を施すというのが新たな読者の開拓につながると思うのだがどうか?2011/02/05
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