中公文庫
泡沫の三十五年―日米交渉秘史 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 267p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122048232
  • NDC分類 319.105
  • Cコード C1121

出版社内容情報

開戦が決定したことを知らされず、戦争を回避するための対米交渉を成功させようと心血をそそいだ特派全権大使が、ハル国防長官との息づまる折衝や真珠湾攻撃以降の日々を、悲痛な思いをこめてつづる。〈解説〉

内容説明

一九四一年十二月、ワシントンで戦争回避交渉が続けられていたその頃、国内では開戦が決定されていた―。全権大使として日米交渉の任にあたった著者が、ハル国防長官との息づまる折衝や真珠湾攻撃以降の日々を悲痛な思いをこめてつづる。

目次

第1章 あわただしい出発
第2章 癌となった三国同盟
第3章 マニラの回顧
第4章 ミッドウェーの幻滅
第5章 ワシントンにおける交渉
第6章 抑留中の思索と反省
第7章 帰国
第8章 泡沫の三十五年
第9章 砂汀に描く
第10章 新しい日本の建設

著者等紹介

来栖三郎[クルスサブロウ]
1886年(明治19)、神奈川県横浜市に生まれる。元・駐米特派全権大使。東京高等商業学校領事科を卒業、43年外務省入省。漢口、ホノルル、ニューヨーク、シカゴ、サンチャゴ、ローマ、ハンブルクなどに在勤し、駐独大使となり、昭和15年日独伊三国同盟に調印。41年(昭和16)11月から特派全権大使として野村吉三郎大使を補佐、日米交渉の難局に当たったが、開戦を避けることができず、開戦後交換船で帰国。45年退官し、47年から51年まで公職を追放されていた。54年(昭和29)に死去した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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feodor

4
来栖の文章で、何より重みを感じたのが第九章冒頭の「外交とは砂汀にものを描くようなものである。いくら条約を作っても親善を結んでも、国の利害衝突という大浪が打ち寄せてくれば、跡かたもなく消えてしまう」。戦死した来栖三郎の息子が外交官を目指さない、という決断をした時の言葉なのだそうだが、とりわけ政府に翻弄された来栖にとっては心情を吐露したものといえるだろう。2009/06/13

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