出版社内容情報
「えいっ!買った」。体脂肪計に腹筋マシーン、時計、財布、トランクス、猫の家からご存じ挿絵本まで全24アイテム、衝動的買い物の顛末日記。巻末に「衝動買い」結果報告を付す。
内容説明
毛沢東・スターリン握手像にはじまり、腹筋マシーン、時計、財布、トランクス、猫の家からご存じ挿絵本まで。女たちにはわかってもらえない、男の衝動買い心理をも絶妙に描写した顛末記。「衝動買いグッズたちのその後」を付した、異色・抱腹エッセイ。
目次
腹筋マシーン
ふくらはぎ暖房器
通勤鞄
挿絵本
財布
猫の家
男性用香水
サングラス
体脂肪計
ごろねスコープ
パラオの切手
時計
封書用ペーパーナイフ
ヴィンテージ・ワイン
本棚
中華健康棒
格安パックツアー
ミュージアム・グッズ
パソコン
しちりん
ブリーフVSトランクス
シュレッダー
毛沢東・スターリン握手像
チーズ
著者等紹介
鹿島茂[カシマシゲル]
1949年、横浜に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。現在、共立女子大学文芸学部教授。専門は一九世紀フランスの文学と社会生活。91年『馬車が買いたい!』でサントリー学芸賞、96年『子供より古書が大事と思いたい』で講談社エッセイ賞、99年『愛書狂』でゲスナー賞、また2000年には『パリ風俗』で読売文学賞を受賞した
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
43
鹿島茂先生のハードな衝動買い日記。文章がおもしろく、2017年の読み納めにいい感じでした。しかし男性の買い物っていろいろプライドが絡んできて厄介なんだなーとも思いました。ふくらはぎは私も冷えるのでふくらはぎ温め器はほしい!2017/12/31
ホークス
20
フランス語教授のエッセイ。しっかり自意識が効いているのに、押し付けがましくない。スマートさと嫌味の際どいバランス。衝動買いする品物も正統派の「財布」や「ペーパーナイフ」から微妙な存在感の「猫の家」迄バラエティー豊か。著者の姿勢は一貫しており、少しこだわり過ぎで余計な詮索もちょこちょこ出てくるが、何故か読み進むと浮き浮きしてくる。そして、「しゃべり過ぎ」の僅かに手前で話し終える所が職人芸。中年男性は特に馴染み易いと思う。2015/07/22
阿部義彦
19
仏文と古書オタクの鹿島茂さんの成程蘊蓄と笑える日常腹立ちまぎれの買い物日記。面白いです。BOOK・OFFで。「本棚」では、共感しまくり、二重置き、カラーボックスでは既に私もやってますが、巷には前方の棚をレールで動かして奥の本も取れるようにしたレール移動式の本棚が出回っているが(私も二つ持ってます)私の様な人間にはこの形式は絶対に不向きである。つまり、奥の本を取り出す為に設けられた移動用の空間にも本を詰め込んでしまうのである。(ガビーン!ワシも一緒じゃー)同類です。あとニャンコの家の正式名はねこちぐらでは?2017/03/19
Pー
19
男の買い物日記24話。買い物って男じゃなく女性がお似合いなのにな~と思いながら「衝動買い」という単語に惹かれて手にした本。ところが・・・読み進むにつれて、これって「衝動買い」じゃないじゃん。以前から欲しかったものとか必要な物とか・・・とブツブツ言いながら結局最後まで読んだ。なんと最後の日記のなかで鹿島さん自ら衝動買いとは言えない日記が度々あったな~と認めておられる。それなら本の題名を変えればいいのに・・・これは出版社の陰謀か、はたまた鹿島さん本人の策略か(笑)。読書ページ数増加の効果くらいかな。。。2017/01/25
ヨーイチ
19
どの章も上手いし面白い。全編に漂う男のサガ。皆んなそうだと思うけど、本棚の件は圧巻。羨ましいというか恐ろしいというか。グランドピアノが蔵書に隠れているとか、壁が全て本棚になってしまっているとか、そんな狭い家のわけないから凄い状態なのだろう。蔵書で井上ひさしの二階の床が抜けたという話を思い出した。2015/01/20
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- 和書
- 人麻呂幻想 新典社文庫