内容説明
都市ではカラスと人の壮絶な知恵くらべが進行している。本書は長年都市鳥を観察研究してきた著者が、その成果を克明に報告するとともに、カラスに対する人間の愛憎半ばする感情を古今東西の文献や資料に探るカラス百科である。文庫化に際し最新データを盛りこんだ増補版。
目次
序章 野鳥にとって都市とは何か
第1章 銀座のカラスはカァーと鳴く
第2章 ヒートアイランドの夜
第3章 カラスを追跡する
第4章 都会派カラスの子育て法
第5章 街中のスカベンジャー
第6章 カラスの知恵袋
第7章 カラスの遊戯
第8章 カラスと人の交友
第9章 カラスと人の知恵比べ
第10章 カラスの博物学
著者等紹介
唐沢孝一[カラサワコウイチ]
1943年、群馬県に生まれる。1966年、東京教育大学理学部生物学科卒業。都立高校の教師を経て、現在は執筆や講演、自然観察会など幅広く活動。都市鳥研究会を主宰、都市鳥の生態研究や自然教育に取り組む。自然観察大学副学長、埼玉大学非常勤講師
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三月うさぎ
1
図書館で目について借りたが、いかんせん古すぎた。カラスについては最近の本を探そうと思う。2014/01/05
nehan
0
中学生の時に読んだけど。カラスと話せるようにならないと分からないと思った。
しょ~や
0
カラスの生態、問題ともにこれほど奥深いとは思わなかった2012/03/23
Skywriter
0
カラスの驚くべき生態と、研究者の楽しいながらも大変な苦労を共に楽しめる、優れた概説書2010/02/24
まんぼう
0
カラス相手に「いないいないばあ」「だるまさんがころんだ」をやったことがある。カラスもノッてくれていたように感じたのだけど、この本でやっぱりあれはカラスも楽しんでたのではないかと思えた。一番印象に残ったのは、調査用のカゴ罠に何度もかかるカラスの個体のエピソード。学習しないのではなく、捕まっても「人間に体をコネコネされる(身体計測と足環装着)だけで痛いことも怖いことも無い、むしろ安全に美味しい餌にありつける場所」と気付いて何度もカゴ罠に入っていたという。恐ろしい子だ…!2024/03/10