内容説明
流浪の国王ウォルとリィの率いる軍勢は王都コーラルの目前に迫った。だが、救出すべき父はすでに亡く、王座奪還の目算も潰えた。欲するは父の敵の首ひとつ―!同胞相討つ内乱を避け、わずかな手勢で城に乗り込むウォルの運命、そしてデルフィニア争乱の行方は?第1部放浪の戦士篇完結。
著者等紹介
茅田砂胡[カヤタスナコ]
5月3日生まれ。デルフィニア戦記シリーズで小説デビューをはたす
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感想・レビュー
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ひめありす@灯れ松明の火
79
放浪の戦士完結編。お父上はなくなってしまったけれど、それ以外はこれ以上ない位の大団円でした。伏兵カリン女官長にも天晴れ。対価に得た切り札、ちゃんと守っていてくれました。機を見失わなかった!放浪の戦士というのは勿論ウォルの事なんだと思う。だけど彼には愛する家族がいて、幼なじみもいて。だからウォル以上に、リィの事なんだと思う。最後、アイデンティティの揺らぎでもだもだしているリィが可愛い!「ドラ将軍も、お土産欲しい?」なんて、この女狐め!(と、女狐のポーズをしてみる)べったら漬け王様と女狐王女の今後に期待です。2014/12/31
文庫フリーク@灯れ松明の火
61
再読。麻袋に詰め込まれたバルロとヘンドリック伯爵。獲物でもなく捕虜でもなく《おみやげ》扱い(笑)ブルクス・カリンと、脇も一刻者。バルロ&アスティン ナシアス&ガレンス『大鷲の誓い』は、初読の時に出版されていなかったので再読の味が増すこと。ベノアのジルとイヴンのツーショットも美味しい。ウォルに王冠を載せるリィの『おまえがおまえである限り、戦士の魂を忘れないでいる限り、おまえが国王だ』やっぱり茅田砂胡さんは面白い!2010/08/25
しゅてふぁん
39
リィとウォルの突然の出会い、それからの怒涛の日々、4冊一気に読みきった。二人とも飄々としているのに、有言実行で実力も行動力もあるからカッコいい。周りの人たちを豪快に振り回しながら目的に向かって一直線!読んでいて気持ちが良かった。2018/08/13
KEI
38
借り本。爽快!痛快!!リィの突飛な行動に、あまりにも面白すぎて、ありえなさすぎて声をあげて笑ってしまった。そしてウォルの出生を巡っての謎も綺麗に纏まって良かった。予想できた内容だったが、女官長から語られる過去はとても痛々しく、母の愛に溢れていた。そして、全てが明かされた瞬間、鳥肌が全身を駆け抜けた。早く次が読みたい。近々のうちに友人の家に行かなくては!!2010/10/30
kouya
34
【再読】第1部4巻。移動時のバスの中、女官長カリンの独白シーンを読んだ。泣く!まずい!と思ったが、先が気になるから結局溢れた涙は止められず。辛かったね女官長。第1部完結で本来の収まる所におさまりました。第2部は、少し寄り道してから。面白かった~。2023/06/04