内容説明
中国や日本の哲学的・教理的体系の樹立に大きな影響を与えた『法華経』は、学界に今なお無限の研究課題を提供している。不安と苦悩の時代に生きる現代人の魂を慰藉してやまない本経の後半部を、清新な訳業で伝える。
目次
説法者(法師品)
ストゥパの示現(見宝塔品・提婆達多品)
たゆまぬ努力(勧持品)
安楽な生き方(安楽行品)
菩薩の出現(従地涌品)
如来の寿命(如来寿量品)
福徳(分別功徳品)
随喜の福徳(随喜功徳品)
説法者の利益(法師功徳品)
常に軽んぜられたという菩薩(常不軽菩薩品)〔ほか〕
著者等紹介
松涛誠廉[マツナミセイレン]
明治36(1903)年~昭和54(1979)年。東京帝国大学印度哲学科卒業。九州大学・立正大学教授などを歴任。ジャイナ教研究の権威
丹治昭義[タンジテルヨシ]
昭和7(1932)年、静岡市に生まれる。京都大学文学部哲学科卒業。同大学院文学研究科修了。現在、関西大学文学部教授
桂紹隆[カツラショウリュウ]
昭和19(1944)年、滋賀県に生まれる。京都大学文学部哲学科卒業。同大学院文学研究科修士課程修了。トロント大学大学院博士課程修了。現在、広島大学大学院文学研究科教授
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感想・レビュー
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山がち
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個人的には前半の方が面白かったと思う。比喩が減って教理に移ったような感じがする。一つ一つの品が短くて、かなりあっさりとしているのもその原因の一つのように思われる。また、観音菩薩のところのように、成立自体がどうも単純な様子ではなく、そのためそのあとから成立したであろう後半のところが、どうも全体から見て浮いているような印象がした。これは読みにくいというのはあるけれども、一方で、そう感じることができたのは訳のおかげであり、当時の人はどのように感じながら読んでいたのかというのが大変気になるところではあると思った。2013/09/04
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