著者等紹介
林屋永吉[ハヤシヤエイキチ]
大正8(1919)年京都に生まれる。大阪外国語学校スペイン語科卒業後、外務省留学生としてスペイン・サラマンカ大学に学ぶ。在スペイン・メキシコ・アルゼンチンの各大使館に勤務し、駐ボリビア・スペイン特命全権大使を務める
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感想・レビュー
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eirianda
5
創世神話は矛盾だらけ。2019/09/16
サアベドラ
1
グアテマラのマヤの一部族、キチェー族に伝わる神話・歴史文書。前半は天地創造、人類創造、ついで兄弟神の自然神討伐と神話然とした内容が続く。後半はキチェーの建国史、および歴代誌。もうひとつのマヤ神話の第一級史料『チラム・バラムの予言』はまさに奇書と呼ぶにふさわしく混沌としていて読みにくいが、こちらはちゃんと物語調になっていてかなり読みやすい。ちなみに、『チラム・バラム』はユカタン半島のマヤ諸族に複数伝わる文書群の総称で、『ポポル・ヴフ』とは使用言語が異なる(同じマヤ諸語ではあるが、発音・綴字がけっこう違う)2010/01/18
0422
0
いい。よくできている。2015/08/28
トイ
0
前半は創造詩、中盤が伝説、後半が権力者たちの名簿と他の神話とだいたい同じ感じ。ケルトもそうだが、キリストの影響を受けて再翻訳されてしまった神話がやはり多い。奇書と作者は言っていたが、比喩に対する解説も丁寧なのでけっこうわかりやすかった。生贄がけっこう顕著に出てたかな。2013/07/09
oyatsudoki
0
全体の五分の二は注釈と解説。第一部と第二部での双子の英雄の話は割と有名だが、第三部、第四部の人類創造と部族の拡大・繁栄を取り扱った部分は他では目にしたことはなかったので改めて知れて良かった。個人的にこの書物の面白い所は、元から存在した原典が後スペイン期にアルファベットで再編されたこと、キリスト教の影響を否めないこと。しかし原典が失われてしまったのは残念だ。2013/03/31