中公文庫<br> 遙かなるものの呼ぶ声

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中公文庫
遙かなるものの呼ぶ声

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  • サイズ 文庫判/ページ数 189p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122037977
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

タクラマカン砂漠、エアーズ・ロック、カッパドキアの岩窟群…遠い声に呼びよせられて出会った、荒涼としてどこまでも美しい世界の感触を描く。

著者等紹介

日野啓三[ヒノケイゾウ]
1929年(昭和4年)、東京生まれ。1952年東京大学文学部社会学科卒業、読売新聞社に入社。外報部に勤めてソウル、ベトナム特派員経験後、小説を書き始める。1975年、短篇「あの夕陽」で芥川賞受賞後、長篇『夢の島』(講談社文芸文庫)で芸術選奨文部大臣賞、長篇『砂丘が動くように』(同前)で谷崎潤一郎賞、短篇集『断崖の年』で伊藤整文学賞、長篇『台風の眼』(新潮文庫)で野間文芸賞、長篇『光』(文芸春秋)で読売文学賞などを受賞。他に『日野啓三短篇選集』(読売新聞社)、『日野啓三自選エッセイ集』(集英社)、長篇『天池』(講談社)などがある
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感想・レビュー

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jahmatsu

26
自然と正面からガッチリ向き合う日野スタイルの旅行記と、死と向き合った入院時を語る。目に浮かんでくるような生々しい景色。そして宇宙へ、入院時の作品「火星の青い花」では火星に行ってしまう日野氏。ブッ飛ばされました。2018/12/19

Bartleby

17
大病を経験した著者がかつて訪れた地の思い出を語る。古都がはらむ陰影、カッパドキアの岩窟に差し込む日差し、タクラマカン砂漠の砂の動き、エアーズロックを濡らす月光、それらの光景を読んでいる自分も目にし、その場の空気を肌で感じているかのような気持ちにさせられる。「火星の青い花」は著者が実際には行っていない場所にも関わらず、描かれる光景に異様な生々しさが感じられた。2015/02/19

kogoty

3
思い出そうとして思い出すのではなしに、何かの拍子に、きっかけとも言えないきっかけで涌きあがるように、稲妻のように立ち表れる“あの時”の、ありありとした五感の感覚とその事に触発され想起する心情。30年40年経って見つめ直すその意味。自意識ではない何か他の力や働きによって導かれる“私”の認識。そんな氏の世界観にどこか、しかし強烈に懐かしく影響される。(我ながら意味不明)2015/11/12

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