出版社内容情報
中世に書かれた童話色の濃い一群の短篇読み物から「長谷雄草子」「猫の草子」など六篇を収める。明快に軽妙に描く、やまだ流〝世にも不思議な物語〟。
内容説明
ふしぎなことが日常にありふれていた中世ニッポン―。そんな時代に書かれた童話色の濃い短篇物語を集める『御伽草子』のなかから、「一寸法師」「鉢かづき」「長谷雄草子」「猫の草子」など六篇をマンガ化。明快かつ軽妙な、やまだ流“世にも不思議な物語”。平成九年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞受賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てつのすけ
43
幼い頃にテレビでみていた「まんが日本昔ばなし」を思い出した。酒呑童子は、初めて読んだが、結構、残酷な話だった。2020/08/05
mahiro
18
この漫画で読む日本の古典シリーズはなかなか良い、やまだ紫氏の名前が懐かしい。原文も読んだ事があるが、一寸法師や酒呑童子など子供向きに加減していない内容だ。長谷雄草子は今自分的にハマっている「応天の門」を連想し長谷雄さんまた変な目に会って、最後は道真公(既に天神さまになってる)助けられるなんて出来すぎ〜と思ってしまった。2022/07/01
クラムボン
17
少し前から「御伽草子」を追い掛けていますが、今回は中央公論の「マンガ日本の古典」シリーズの一冊です。作者のやまだ紫のことは知りませんが、癖が無く分かり易い作風です。あとがきで「一冊の本を仕上げるのにこんなに長く、苦しい道のりは、かつてありませんでした。」と述べています。古典を漫画化するこのシリーズ、今までに水木しげるの「今昔物語」を読みましたが、それに比べると原作の面白さと言う点では、少し劣るように思いました。2022/08/17
テイネハイランド
15
図書館本。マンガ化された作品は、「一寸法師」「鉢かづき」「長谷雄草子」「ものくさ太郎」「酒吞童子」「猫の草子」の6作品。やまだ紫さんの描く動物(猫やねずみ)の画がなかなかかわいい感じでよかったです。「月は"夜"の女王」さんが感想で述べられていますが、「酒吞童子」が結構残酷な話なのに私も軽いショックを覚えました。講談社から出ている「絵本 御伽草子」シリーズも読んでみたくなりました。2017/10/14
あんさん
11
一寸法師、鉢かづき、長谷雄草子、ものくさ太郎、酒吞童子、猫の草子の6編。室町から江戸初期に多く書かれた短編物語から、とのこと。現代と変わらない感性を感じるところもあり、懐かしくも面白い。2025/03/15