内容説明
裏富士の風景を主題に描きつづけた画家が殺害され、制作中の大作が無惨にも引き裂かれていた…。容疑者の鉄壁のアリバイ崩しに挑む表題作ほか「梵鐘の犯罪」「夜の炎」「猿とマリファナ」など、奇想天外なトリックをちりばめつつ、人間の愛憎、業を鋭く描いた珠玉のミステリー七篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨーコ・オクダ
30
短編7本。ページ数が少なくても、どの作品も長編を読んだ時と同じような満足感が得られるのが不思議！？安定感を求めるなら表題作。王道？正統派？？の鉄壁のアリバイ崩しモノ。刑事自身が目撃者となった不可能犯罪を暴く「梵鐘の犯罪」は、トリックに使われる小道具類が面白い。あとオススメなのは「三つの悪い芽」。これ、長編で読みたくなるような、複数の事件とある男の人生との絡み方。犯人がホンマにダメージを与えたかった人間がラストで明らかになるんやけど、やるせない感が残る。2020/03/08
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- 和書
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