内容説明
未来が見えなくなった日本人を蘇らせるもの、それは混沌のエネルギーだ―。生命なき秩序ではなく生命ある無秩序を愛し、ひたすら生きて「いのち」を保つことを欲する道教。そのおおらかな肯定の人間学が、現代人を救う。熱いメッセージを送り続ける作家がいま“面授”で得る東洋の知恵。文庫版のために新たに三篇を付す。
目次
第1章 漂流する現代日本人の心
第2章 アジアの混沌を象徴する道教思想
第3章 日本史の深層に秘められたタブー
第4章 道、無為自然、絶対無の世界
第5章 混沌の思想が日本を再生させる
あとがき 東洋文化の神髄は混沌にある
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】
4
*道教*ニーチェ哲学SFの読解の為読了。生命なき秩序ではなく生命ある無秩序を愛し、ひたすら生きて"いのち"を保つことを欲する道教。その"おおらか"な肯定の人間学が、実は苦痛の中から常に最善を希求するニーチェと、真逆であり同じ、だと思い読んでみました――知恵に働きかけるより、心に働きかける"儒教"の方が大衆にウケが良いことを痛烈に皮肉った道教の老子。知恵=哲学の考えですが、知恵も哲学も、時代の変化によって常に"最善の価値観"は変化し続けています。 ⇒続きへ2012/09/17
ほわわん
2
再読。うーん。ミックスアンドプリミティブ2016/06/28
の
2
感想を書こうとしたら、すっかり内容を忘れてます。きっとさっぱり理解できなかったのでしょう。2014/02/01
さるぼぼキング
1
異なるものを受容し、溶け合って変容しながら時代を超えて流れ続ける、そんな道教こそ一神教的思想の元での発展が躓き、多様性を許容できる社会に向かっていくことが求められているこの時代には必要なんだろう。 思っていたよりも濃く、深く、道教の思想が日本の古代から取り出せることに驚いた。 むしろ日本こそ道教の思想を体現できる、してきた国なのかも。2013/09/27
イシイアツコ
1
混沌という言葉に惹かれて読んでみたのだが、今の日本人にはあまり馴染みのなかった道教が我々日本人にとって根深い影響を太古の時代から及ぼしていたことにハッとさせられたり、自分の混沌好きのルーツを見せられた気がした。思うことが多くありすぎてここでは書ききれないのであとはブログで。http://ameblo.jp/nomadazko/entry-11460575089.html2013/01/31