内容説明
徳川幕藩体制下、蝦夷国松前藩は、砂金発掘とアイヌ、赤蝦夷、韃靼との密貿易で賑いをみせていた。徒士目付頭・志本勘太夫配下の和久内進六は、盗掘取締りの任にあたるが、金山には切支丹信者や浪人が流れこみ、任務は困難を極める。下級武士の目から松前藩の歴史を壮大なスケールで捉え直す本格長篇。
感想・レビュー
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kokada_jnet
52
1998年刊行。色川武大の親しい友人だったとしか知らなかったこの作者の本を、試しに、はじめて読んでみた。冒頭部分から文章が同人誌レベルで、読み進める気がしない。難しい漢字や、きどった単語を必要以上につかっていて、それがまったく文学的ではなく、著者のひとりよがりでしかない。中公文庫からこういうレベルの本が刊行されていたのは、ショックであった。2025/03/07
mashi
1
Amazonでの取引価格やここでの登録数の少なさからみるに今ではもうあまり顧みられることのない小説みたいだけど、個人的に関わりがあるというか関心の深い事項が多く扱われていて大変に面白かった。2015/09/06