内容説明
空海の密教こそは、混迷する現代を力強く生きるための教えである―。空海の生涯をたどり、その思想の核心を平易に説き明かす本書は、閉塞状況を打破し、「あるがままの現実を大肯定する」生き方を手に入れるための、格好の手引きである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
to boy
26
30年以上前に刊行された本の再読。入門書というよりも入門のほんの入り口だけの内容ということで、わかりやすい反面物足りなさも感じられます。著者の現代への不満を語るところは気に入らないです。それにしても空海の経歴には驚くことが多く、8世紀の時代に生きた偉人の生き方に学ぶ所が多くありそうです。2018/09/29
moonanddai
6
空海について、読み進めようかどうしようか…と考えているときの1冊。以前に司馬遼太郎の「風景」は読みましたが、それとは少し違った空海の解釈のようです。ただ、仏教を大乗・小乗の区分から始めるのではなく、仏教は顕教か密教かという区分から始めると、見えてくるものがあるかもしれません。(ないかもしれません)2018/09/10
出世八五郎
5
親父ギャグが好きだ。なのに、職場に本書を置いておき、それを手に取った上司が「空海をくうかい?」・・・一切笑えなかった・・・
北山央晃
4
前に空海というのはまるでレオナルド・ダ・ヴィンチのような天才だと僕はあるひとに言ったことがある。同じことをこの著者があとがきで書いている。 それは空海の業績の量的な規模にあるというだけではないだろう。 彼の視野の広大さ、革新的行動がそう言わせるのだ。密教の創始的導入、三筆と言われる書、高野山の開設、サンスクリット語への取組。著者の情熱的思い入れが熱い。2013/06/29
kaz
3
空海の生き方を著者独自の見解も交えながらわかりやすく解説してくれる本。岡本太郎の「いつかあるものなら、今、絶対ある。今ないものは、将来にも絶対にない。」という言葉を思い出した。2017/10/30