内容説明
司馬遼太郎―「裸眼で」読み、書き、思索した作家。その、人びとをかぎりなく豊かにしてくれた、巨大で時空を超える作品世界をはじめて歴史的に位置づける。これまであまりにも語られることの少なかった、人と文業を知る最良の案内書。
目次
司馬さんとの三十七年(福田みどり)
歴史は文学の華なり、と(松本健一)
裸眼の思索者(松原正毅)
後姿の風景(日野啓三)
松陰、西郷、子規、二葉亭のことなど(桶谷秀昭)
アイルランドからの「希望」(樺山紘一)
「司馬史観」と日本史学(五百旗頭真;山崎正和)
窓をあけるという感じ(日高普)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
31
司馬先生没後、親交や関係のあった多士済済の皆さんが、氏を忍びつつその厚誼や作品を語る。これらに司馬先生自体も登場の対談記録も加わる 700頁超えの大部。厳しい合理性を追求した大久保利通、川路利良、大村益次郎らがお好み。徳川慶喜に対する評価も高い。半面、西郷隆盛に対しては辛口などの人物評定の分析が面白い。明治ものの完成度は、それ以前の時代ものと比較してやや低い、もなるほど。最終盤の司馬先生と井筒俊彦氏との対談「二十世紀末の闇と光」も難解ながら知的好奇心を刺激されテイクノート。2026/03/17
時代
5
司馬さんへの思いを詰め込んだ一冊。本当に愛されていたんですね。司馬遼太郎さんの跫音◎◎2025/02/08
がんぞ
0
亡年にでた中央公論特別号の文庫版。関係者の口吻に熱いものがある。福田みどり夫人の「もっと小説を書いてもらいたかった」に激しく同意。おそらく最良の解説者、松本健一は司馬遼はだんだん若返り、書生論でバブル崩壊を嘆いた時一生を終えた、と書く。代表作『坂の上の雲』は日本の高度成長期に新聞連載され、明治の再評価をもたらした。なんと「ナショナリズムだから読まない」と言う左翼思想家もいるとか。翻訳は無いが韓国知識人は読んでいたという。国民作家は先輩、直木三十五、吉川英治、山岡荘八と同じく文壇で評価されることが少なかった2013/09/14




