内容説明
黒船来航から明治維新に至る激動の時代、女たちにも等しく変革の嵐は吹きすさんだ。そんな嵐の中、運命に抗して逞しく、あるいは健気に生き抜いた女たち。大名の妻、側室、武家の娘、庶民の子女、芸妓…さまざまな女たちの知られざる一面を、残された記録をもとに生き生きと描いた好著。
目次
第1章 黒船きたる 幕末動乱の幕開け(梁川紅蘭―漢学者の伴侶として生きぬく;佐久間順―夫を暗殺された妻の悲しみ ほか)
第2章 佐幕か尊攘か 白刃ひらめく抗争(白石艶子―豪商の母は浪士のパトロン;松尾多勢子―勤王の志を持つ奇特な老女 ほか)
第3章 運命の将軍 徳川慶喜はなに想う(天璋院―江戸城大奥の暗闘;皇女和宮―公武合体のための政略結婚 ほか)
第4章 奥羽越列藩同盟 戊辰戦争の血涙落城譜(沼田香雪―戊辰の悲劇を子孫に書きつぐ;小池池旭―会津若松城で戦った女絵師 ほか)
第5章 「江戸」から「東京」へ 明治新政府の光と影(伊達保子―北海道開発に尽くした旧藩主の妻;若江薫子―皇后を教育した過激攘夷論者 ほか)
感想・レビュー
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桑畑みの吉
1
1991年~1993年までの新聞連載を1997年に文庫化した本。全46編の一編あたり5~6ページで多くは本人の肖像写真も掲載している。どうしても男の陰に隠れがちな幕末維新の女性たち…こうしてまとめられた本を読むと女性たちにも数々の驚くべき人間ドラマがあったことが分かる。本書が発行された頃はあまり知名度がなかった天璋院篤姫や新島八重はその後大河ドラマの主役となりすっかり有名になった。賊軍になってしまった東北諸藩姫君たちや勤皇の志士の伴侶たちの苦難も大河ドラマになるのではないだろうか。2019/12/12
よくこ
0
早送りタイプの伝記2022/02/22
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