内容説明
滅びゆく幕府に殉じ、はかなくも散っていった新選組…。文久三年の誕生から明治二年の箱館戦争に至る新選組の戦いの軌跡を、延べ百人余の人物を通して辿る。子母沢寛以後の研究成果を踏まえて描いた、新選組隊士列伝であり、また同時に新選組史でもある。研究に役立つ史料メモを付す。
目次
第1章 天然理心流の群像
第2章 新選組草創期の群像
第3章 池田屋騒動をめぐる群像
第4章 暗殺と粛清の日々の群像
第5章 落日新選組をめぐる群像
第6章 流亡新選組の群像
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ともちん本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Die-Go
48
新選組の興亡を、新選組にまつわる人々の銘々伝として時間軸に沿って物語る。平易な文体で語られているため、読みやすい。リアルな新選組を知りたい方にお勧め。★★★★☆2016/12/14
shiozy
11
これは読み物というより必携の書である。新撰組にまつわる人物百人の研究書なのである。いや、研究書というほどの堅苦しさはない。新撰組とともに生きた百人の列伝である。多分、日本史の中で一番の激動期に生きた若き人々の生き様を垣間見る書である。そこには、虎徹を愛した近藤や土方の兼定、沖田の菊一文字という愛刀の話とともに、獄中につながれた勤王の志士33名が惨殺されたという知られざる秘話もあったりして、大変為になる書なのである。2014/07/20
ポメ子
7
新選組に、関係する人物や、事柄が100話、記されています。一話が短くて、わかりやすく、各話に史料メモとして、出典も掲載しているので、その事柄に興味を持った場合は、とても参考になるだろうと思いました。2018/08/28
komeri
6
図書館本:この本に書かれていることが全て正しいとは思わないけど、今まで新撰組について有名なことしかまったく知らなかったのだなーと、思いました。“人斬り集団”と称されていた新撰組の隊士たちもやっぱり人の子なんだなーと、感じさせられました。ラストの石碑の訳は新撰組そのものの経歴が書かれていて、近藤勇や土方歳三の思いがなんとなく伝わってきて、胸が少し苦しくなりなきそうになりました。2010/03/21
Myan2Myan
5
新選組の誕生から消滅までをお浚いして読んだ感じ。出典も載っていて、事実とフィクションに近いものなど解説があってわかりやすい。写真付きなのもいいです。生き残り隊士の中島登が書いたという隊士の絵姿29枚を見てみたい…2014/05/10