内容説明
美貌の資産家が自己所有の高級旅館で謎の首つり死体として発見され、夫が逮捕された…。殺人および死体遺棄をめぐる裁判記録ファイルを、元裁判官が講師をつとめる「市民セミナー」の講義に沿って読みすすめる。弁護士作家和久峻三が法律知識の全てを注ぎこんだ究極の裁判ミステリー。「市民セミナー」篇「公判調書」篇の2部からなる。推理作家協会賞受賞作。
目次
「市民セミナー」篇
「公判調書」篇
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅木原
2
和久俊三初読み。調書などの公的文書を引用したミステリは他にもいくつか読んだけど、これは架空の事件について体裁・書式まで実際の公判調書を完全再現(かなりの部分が手書き!)したというとんでもない労作。かかった手間を考えるだけで頭が下がる。それを使った市民セミナー(台本形式)との2分冊にすることで公的文書を本格ミステリとして読ませる。ミステリとしては真相とトリックがいまいち面白みに欠けるし、推理の前提に大きな疑問もあるので、この形式で誤魔化された感はあるけども、まあ色々とたいへん勉強になりました。2016/03/22