中公文庫<br> 不知火・人魂・狐火

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中公文庫
不知火・人魂・狐火

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  • サイズ 文庫判/ページ数 289p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122019584
  • NDC分類 388
  • Cコード C1145

内容説明

ホタルに魅せられ発光動物の研究に生涯を捧げた孤高の学者神田左京が解明する自然火の伝説。不知火、人魂、狐火を始め、鬼火、蓑火、セントエルモの火、火の玉など、山や海、暗闇の野に怪しい光を放つ火の正体を徹底的に追究し、それぞれの科学的実証を試みる。不思議な“怪火”もよくよく見れば…。

目次

1 狐火
2 鬼火
3 人魂
4 火柱
5 蓑火
6 猫の眼玉
7 女髪の火
8 セント・エルモの火
9 火の玉
10 不知火

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

43
3年ぶりの再読。原著は1931年。著者・神田左京(1874-1939)は生物発光の研究で知られ、もう一人の南方熊楠とも言われた。奇現象に科学的態度で臨み、説明のための説明を厳しく退ける。圧巻は不知火の結論。わずか1行で必要十分なのは見事。不審な発光を全部「リン」で説明する論者には、徹底して反論。たしかに元素単体として取り出す以前に、リン光で説明できるはずがない。荒天時の人魂現象も、球電・放電での説明が万能ではないとの考えであることも読み取れて感服した。主著『ホタル』(1935)も読んでみたくなる。2021/11/18

へくとぱすかる

36
自然の中の妖しい「発火」現象の解明。人魂の正体を、よく「燐」が燃える光だと言われるが、科学的にありえず、説明のための説明だと論破。一見科学的なデタラメこそ要注意だ。圧巻はラストの不知火。なぜこんなあっけない解決に、だれも気がつかなかったのか。著者は人間の側に原因を求める。神秘的であってほしいと願う心が事実をねじ曲げるということを、本書が書かれて80年以上たった今も、肝に銘じておく必要があるだろう。2018/08/13

tbsk

1
流石に、今の時代に人魂が本当に霊的なものと思う人は少ないだろうが、かつてそういう時代と目撃譚が数多くあるのは面白いし、資料としてまとまったものを読むのは楽しい。それらに対する科学的な目で一つずつ迷信だ!と断じていく様子も、古い書籍ではあるが読んでて面白かった。 2024/02/13

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