内容説明
茶人であり、食通であり、また何よりも腕のよい料理人であった魚谷常吉―。西魚善主人として自ら包丁をにぎるかたわら、文才にも恵まれ、多くの料理書を著した。本書は、長年の料亭経営から生れた、料理と味覚についてのすぐれた食味随想で、「食通」の分析を初めとして、料理に精通した著者の見識のほどを随所にうかがわせる。北大路魯山人、林春隆、栗山善四郎ら、当代一流の料理人と並ぶ魚谷常吉の料理の極意を初めて明らかにする、待望の書。
目次
皮の味
出汁の話
料理の地方色
漬け物
塩辛
料理と酒
食い合わせの話
大根
茸の話〔ほか〕