感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジュンジュン
10
学生時代、NHKのインタビュー番組を見たのを今でも覚えている。矍鑠とした姿と歴史上の人物とが重なって、不思議な感覚だった。本書は、そんな多少思い入れのある張学良の小説風伝記。公けに姿を現す遥か前に書かれている(1969年)が、大枠においてその評価は変わらないのではないか?曰く「ロマンチスト」(周恩来)。この言葉の持つ妖しさに酔いしれていたのかも知れない(279P)。2021/11/25
saba
2
ノンフィクションかと思ったら小説構成、かなりロマンチック寄り。それに後半はかなり展開を急いだ感じだ。登場人物は皆実在とはいえ実際の張学良は何も語らなかったようだから、肝心のところを書き込めないのは痛いけれどもしかたないか。改めて感じることは、舞台となる1920~1930年代、それから現在まで百年も経っていない…そんなにも近い時代なのだ。そのことに戦慄。2015/03/05