内容説明
ゴッホ逝いて百年。鮮烈な印象と深い感動を、今なお与えずにおかない“弧高の天才画家”は、どのように悲運の人生を歩み、あの数数の不朽の名作を遺したのか…。ゴッホが燃焼し尽くした魂の軌跡を、ドラマチックな構成と繊細かつ簡勁な文体で忠実に再現し、伝記文学の傑作と評された、アーヴィング・ストーン畢生の大作。映画・演劇の原作本ともなった、超ロングセラー初の文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真魚
2
ゴッホの人生を彼の手紙や現地への取材等を経て描いた長編伝記小説。画商から聖職者へ、そして画家へ――幾度の挫折を重ねながら自身の理想とする芸術を突き詰めたゴッホとそれに触れ合う人々の姿が生き生きと描かれていて大変楽しく読めた。彼の人生前半にある神と祝福されない人々との軋轢の中で生きた時間は、恐らく彼の絵に大きな影響を与えただろうと思った。有名なパリ期、アルル期以降は他の画家たちとの触れ合いの中でゴッホが開花していく様子、また神経を病んでいきそれでもなお描き続けた軋み上げるほどの情熱と焦燥が伝わってくる。2013/06/03
kamedon
0
生まれながらの天才で、若い頃から画家を目指していたのかと思っていた。紆余曲折して、挫折の中で書くことに目覚めたのを初めて知った。タイトル通り、燃え尽きた人生だな。テオとの絆にも泣けた。2014/02/09