内容説明
1840年、清国総督の林則除はアヘンを没収焼棄した。これに端を発したアヘン戦争は2年後、イギリスへの香港島の割譲、莫大な戦費賠償をとりきめた南京条約をもって終結する。東洋史の耆宿が、この戦争をイギリスの不正きわまる暴力行為と断じ、植民地侵略の実情を克明に追究する。香港返還を間近にひかえた今日、改めて注目される歴史的名著。
目次
1 イギリスの対支貿易の起源
2 広東貿易時代以前の対英関係
3 広東貿易時代の対英関係
4 マカートニー卿の支那派遣
5 マカートニー卿の使命の成果
6 アマースト卿の派遣とその使命の成果
7 東インド会社独占権廃止前の広東貿易
8 イギリス初代貿易監督官ナピアー卿の使命とその失敗
9 ナピアー卿広東退去後支那・イギリスの紛乱せる関係
10 支那のアヘン問題
11 支那のアヘン取締りとイギリスのアヘン貿易
12 林則除のアヘン害毒浄絶方針
13 林則除のアヘン禁圧〓行
14 アヘン戦争前景
15 イギリス政府のアヘン賠償要求
16 アヘン戦争
17 川鼻仮条約の顛末
18 広東戦争と広東和約
19 広東和約とイギリスの福建・浙江・溝蘇侵擾
20 南京和議始末
21 南京条約とアヘン賠償金の不正当、アヘン密貿易公行
22 南京条約の結果及び効果
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
mazda
20
すべてを読むことはできなかったが、アヘン戦争のさわりはわかった感じ。悪者が戦争を起こし、勝者になったことで島から賠償金から手にする。現代世界の混乱は、大方イギリスから始まってる気がするのは僕だけ!?2013/09/17
shimashimaon
7
宮崎市定先生解説。本書じたいは昭和14年の刊行であり「支那」という表記、「しむる能わず」「せらるる」など漢文の書き下し文調で難儀しました。清朝にとってイギリスは属国であり貿易は恩寵であったのが、アヘン戦争によって対等な関係に陥り貿易は義務(イギリス人民の権利)へと一変した。エリオットらイギリス官僚と商人との緊張関係はアーネスト・サトウの著作にも見られ興味深いです。茶の輸入超過を打開すべく毒物に目を付け戦争に至らしめたとは、まさにイギリス史の汚辱たるを明瞭に示した内容で頗る面白かったです。林則徐は格好いい。2025/06/15
マサキ@灯れ松明の火
6
英国紳士は何処へ?と思うくらい…何でもありですね…考え方の違いと言われれば、それまでですけどね…2016/02/07
がんぞ
1
原著は昭和14年。汪兆銘政府が成立し英米との激突寸前、だけに百年前のあからさまな侵略戦争(米国務長官スチムソン支持)の経緯をたどるときに、その野望(英国は対等交渉と居留地確保を念願)を鋭く分析。茶が必需品であった英に対し清にとって異国に提供される奢侈品はなくてもよかった(竜涎香のためにポルトガル人のマカオ居留だけは黙認)。従来アヘン吸引者は取り締まらず扱う商人だけを罰したので効果なく、銀流出と不健康蔓延。死刑で禁止する信条の林則徐を欽差大臣(全権独裁官)に任命。総理大臣祇琦善はすぐにヘタレ…解説は宮崎市定2015/04/25
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