内容説明
室町以来連綿と続く細川家の歴史を背景に、君山・狩野直喜に教えをうけた文の世界、また父・護立に誘われた美の世界、そして岳父・近衛文麿に導かれた政治の世界―等々について、虚心坦懐、縦横に語る。細川家十七代当主にして“最後の文人”と称される細川護貞の心髄を示す。
目次
第1部 文の世界(名前の意味;狩野先生の学問;日本に残る中国の伝統;学習院院長・荒木寅三郎先生;生け花の原点は中国にあり;文人・上田丹〓;『周易』について;「不易」ということ ほか)
第2部 美の世界(美術への興味;「幽玄」の美;人間国宝・松田権六先生;秀吉と利休;侘びと寂び;中国の美学;5000通に及ぶ三斎と忠利の手紙;細川家伝来の大名料理 ほか)
第3部 政治の世界(開戦のころ;終戦前夜;木戸さんの動静;皇室と近衛家;伊藤述史メモ;政治を毛嫌いした護立侯 ほか)