内容説明
ケルト伝説、シェークスピア文学、シャーロック・ホームズなどのミステリー小説に見られる陰のイギリス―心霊がたたずむ霧の世界へ、芥川賞作家が案内する。
目次
モスクワで買った帽子
騒霊の家
ブリスキー先生
死者たちの演出家
足の裏に刺さった楊子
「アーティスティック」な妻
父の霊に時計を返す
夢枕に立った母
クレア婆さん
心霊治療、西と東
K嬢の指
ゴースト・ハンター
マジッシャン
終りに―心霊主義と文学について
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
37
演繹法。あらゆる方向から否定的検証を繰り返し、それでも否定し切れないもの・・・それは実在する、そんなイギリスの心霊学会の考え方。闇雲に否定するのではなく、すんなり受け入れるでもない。理詰めで真実を追及する思考法は素晴らしいと思う。ただしそれを受け入れるのは、かなり難しいのだろうが。魔女が実在するイギリスという国の霧は奥深い・・・。2020/02/07
カズくん
1
幽霊やポルターガイスト、その他の現象のことをイギリスではノーベル賞をとったような学者かまじめに研究している。著者も芥川賞をとった大学教授ですが、霊の存在をまじめに研究しています。非常に興味深い本です。
うえ
0
普通の学者によるイギリス心霊紀行。「ブリスキー先生はロンドン大学から委託されたもう一つの「超心理学」のクラスをもっていて、そこでは大学受験資格がとれるようになっていた」2013/08/26
timeturner
0
スーパー霊媒ショーとかポルターガイスト録音テープとか、話としては面白いけれど、書いている本人はどこまで本気なのだろうか。2012/10/02
Kenshi
0
盲信でも懐疑でもなく、スピリチュアリズムやオカルトをいかに文学として昇華させるか、という著者の好奇心のありようがおもろいです2012/08/10