中公文庫<br> お遍路

  • ポイントキャンペーン

中公文庫
お遍路

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 282p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784122014787
  • NDC分類 186.9

内容説明

切なる自己悲観から発心して決行した漂泊の旅。青春期の矛盾を巡礼姿に托して行く四国遍路の思い出。生涯を女性史研究に捧げた先覚者の、若き日の熱情と夢、一途な求道の姿をうつしだす記念碑的名著。

目次

発端(八十八ケ所由来;私の家;遍路の支度)
伊予〔上〕(出立;大窪越え;善根宿)
土佐(大和丸;雨ごもり;遍路墓)
阿波(曼珠沙華;苦難のはて;山林仏教)
讃岐(大坂越え;乞食宿の感想;那是ヶ嶺)
伊予〔下〕(秋暁早発;石槌山にて;道後湯の町)
帰路(八幡浜まで;豊後へ)
後記

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

18
大正7年、うら若い女性が九州から単身歩き遍路に出る。現代でもよほどの決断だが、当時はもっと有り得ない行動と推測される。途中で会った見知らぬおじいさんと同行する。九州から船で八幡浜へ渡った人は、そこから巡礼を始めると知った。そして順打ちより逆打ちのほうが道が大変で、修行のためあえてそちらを選ぶことも。この記録は結願後、自らの記録と文献資料を併せて時系列に記述する形式。阿波や土佐、伊予に比べ讃岐の記述は薄い。高知から歩き始めたので、讃岐が無心になる頃合いなのか、それとも何も特筆すべきことが無かったのか。2023/07/16

ピンガペンギン

12
日本の女性史研究の先駆者である高群逸枝が24歳で四国遍路をした思い出を、昭和12年に回想(40代のとき)した内容。(大日本女性史の二巻を出す資金を得るために回想記を書く、と始めに書いてあった)大正時代当時のお遍路の雰囲気が分かる。何故遍路に出ることになったのか、少し不明なところもある。新聞社に少し資金提供を受けたのかもしれないが、それであっても当時の遍路は大変なものだ。信心の篤いおじいさんとの出会いは不思議だ。おじいさんが一緒で「修行」(民家でお米等を喜捨してもらう)をしてくれるので何とか行けたようだ。→2023/01/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1957791
  • ご注意事項