出版社内容情報
朝鮮をめぐり風雲急をつげる日中関係。中国の袁世凱、朝鮮の金玉均、日本の竹添進一郎など多様な人物と民衆の動きを中心に戦争前夜をダイナミックに描く。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
168
陳瞬臣が描く日清戦争。 なかなかこの時代を描く歴史小説がない中で 朝鮮半島の情勢・袁世凱など、中国の動きを 克明に描写。ある意味 中途半端な参考書より、 この時代がよくわかる本になっている。 それにしても、朝鮮半島をめぐる日本・清の 権謀術数はすさまじい。また、李鴻章・伊藤博文などの 存在感が抜群で、歴史が好きな人には、たまらない 本になっている。2014/06/22
榊原 香織
60
上中下の上巻 日清戦争辺りのことってあまり知らない。若き袁世凱が愛嬌のある奴に書かれている。主役級かナ。戦争前夜、朝鮮半島でのごたごた2023/09/07
糜竺(びじく)
45
最初は小難しくて読みにくいのではないかと思いましたが、慣れてくると段々と引き込まれていきます。これまで、日清戦争というのは、学校の歴史の授業で学んだ位で、しかもテレビとかでもほとんど扱われているのも見たことなかったので、前から詳しく知りたくて、読んでみる事にしました。上巻ではまだ、戦争は始まっていません。特に朝鮮半島での政治的、外交的駆け引きが非常に興味深く記されていました。特に、清国の袁世凱と李鴻章はかなりの存在感を示しています。全く知らなかった事ばかりで勉強になります。続きが気になります。2015/10/06
誰かのプリン
18
これが小説?学術書みたいでちっとも面白くない。でも読み進めてしまう。なぜだろう。当時の時代背景が詳しすぎる程描かれているからか? また人物が沢山登場するので誰が誰だか分からなくなった。それでも中巻へGO。2018/06/28
しんすけ
13
本書は19世紀後半の歴史背景(特に極東の)に詳しくないと、理解が難しいと思われる。事実初読時は判らないことが多すぎた。朝鮮(韓国)の大院君や閔妃などは名前を知っているだけで、業績などは皆無だった。 金玉均という親日派が大院君や閔妃を殺して自主朝鮮を産むための画策をしていたことは本書で理解はできたが、それ以外は解らずストーリを追うだけで感想に値するものは生じなかった。 物語から歴史を理解することを長年試みてきた者には苦しい読書でもあった。 袁世凱のことを最近考えるようになり、本書を読み直す必要を感じていた。2021/01/20