感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
省事
2
首相退陣後の吉田と親しく交わった文化人が吉田の最晩年に出した評論。吉田の来歴については『回想十年』などを参照したと思われるもので事実関係の新しさは特にないが(著者もそれは意図してないだろう)、むしろ当人を知る人間としての「吉田はこういう人間だった」という評価に代えがたい価値がある。菊池寛みたいな人間という評価で小林秀雄と同意したというあたりはとりわけ興味を引く。終盤の「知られざるワンマンの内側」という、吉田批判の論評への違和感を論者の実名を交えつつ書いた章は本書の白眉であるといえる。2023/03/19
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