感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
23
孤独を感じていた少年時代、通訳として凄惨な現実を目の当たりにした沖縄戦、戦後思う存分研究に打ち込んだ幸せ、母との別離・・・。大筋は存じ上げていたのですが、運命に導かれた方としか申し上げようがない。文学史的に拝読しても、三島・川端との親交、正宗白鳥、志賀直哉、永井荷風にリアルタイムで会っていらっしゃるのはちょっとなんかもう凄いなと思いました。キーンさん、魅力あふれる方です。2012/10/06
双海(ふたみ)
22
〔メモ〕おもしろい:「わが春の記」「川端先生の詩と美」2015/05/23
そり
12
ドナルド・キーンさんの著書を読んでみようと思い、まずはご挨拶の自伝的エッセイ。そういえば翻訳エッセイなんてほとんど読んでいないな。▼ドナルド・キーンさんは世界大戦時、通訳者の役を担う軍人として沖縄に来ていたという。大戦時に兵隊の日記や手紙を閲覧し、大儀のため滅私奉公する日本人と、帰郷以外のことに全く関心を持たないアメリカ人が対照的で印象に残ったらしい。その後も日本に関心を持つ出来事が重なる。ちょっと運命的かも。▼三島由紀夫、谷崎潤一郎、安部公房らとの邂逅もあり、彼らに対する暖かくも鋭い批評がまた良い。2013/08/29
jaiose
2
最初から日本に興味があったわけでないのは、意外でした。でもどの分野でも極めた人が、その分野に入ったきっかけが、偶然(興味がない)というケースが多い気がします。私は日本の歴史には興味があり、読んでいますが、著者の本を読んで日本文学にも興味を持ちました(まずキーン氏の著書を読みまくりたいと思います)。2015/01/04
saeko h
1
日本での滞在期間も長いけれど、外からの視点で当時の日本を見た本。 時代での違いが時間軸の違いとして日本社会も見られ面白い。当時の海外の日本への印象を正すところもあり、当初日本がどのように見られていたのかも。 文化への造詣も深くそちらでも勉強に。2024/12/19