出版社内容情報
一九九四年、国連開発計画によって「人間の安全保障」が提唱された。国家ではなく、一人ひとりの人間を対象とするこの概念は、頻発する紛争や暴力、世界を覆う貧困や飢餓からの「自由」を目的に発展を遂げてきた。本書では、最前線で緊急人道支援、地雷禁止条約策定交渉などの活動を長年続けてきた著者が、自身の経験と国際政治学の知見をふまえて解説する。全面的にデータを刷新し、「人間の安全保障」の最新動向を解説する新章を加えた増補版。
内容説明
一九九四年、国連開発計画によって「人間の安全保障」が提唱された。国家ではなく、一人ひとりの人間を対象とするこの概念は、頻発する紛争や暴力、世界を覆う貧困や飢餓からの自由を目指し、国際社会のキーワードとなった。本書では人道支援、地雷禁止条約策定交渉などの活動を続けてきた著者が、国際政治学の知見をふまえ、エッセンスを解説。増補版では新章を加え、全面的にデータを刷新した。SDGsなど最新動向にも対応。
目次
序章 私たちが生きている世界
第1章 国際社会とは何か―成り立ちと現況
第2章 紛争違法化の歴史と国際人道法
第3章 「人間の安全保障」概念の形成と発展
第4章 「人間の安全保障」の担い手
第5章 「恐怖からの自由」と「欠乏からの自由」
第6章 「人間の安全保障」領域に対する取り組み
第7章 保護する責任
第8章 東日本大震災と「人間の安全保障」
第9章 「人間の安全保障」実現のために
第10章 二〇二〇年代の「人間の安全保障」
著者等紹介
長有紀枝[オサユキエ]
1963年生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。同大学院政治学研究科修士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科「人間の安全保障」プログラム博士課程修了。博士(学術)。1991年より国際協力NGO難民を助ける会(AAR Japan)にて緊急人道支援、地雷禁止条約策定交渉などに携わる。事務局長を経て、2008年より同理事長。2009年より立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授。2010年より同大学社会学部教授。ほかに福島県相馬市復興会議「顧問会議」委員(2011-)、国連訓練調査研究所(UNITAR)理事(2016-)、国連中央緊急対応基金(UNCERF)諮問委員(2012-15)、ジャパン・プラットフォーム代表理事(2006-11)を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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