中公新書<br> 南ア共和国の内幕―アパルトヘイトの終焉まで (増補改訂版)

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南ア共和国の内幕―アパルトヘイトの終焉まで (増補改訂版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 257p/高さ 18X11cm
  • 商品コード 9784121902436
  • NDC分類 302.487
  • Cコード C1236

内容説明

黒人の不屈の闘争が人種差別政策を葬ったが、人種共存国家は産みの苦しみのなかにある。本書は秘密警察の砦だった時代の南アフリカ共和国のルポルタージュに、20年後の現状を追加取材して改訂を加えたもの。人類最大の愚行アパルトヘイトはなにゆえに必要とされ、どんな非人間的社会をつくり上げたのか。解放の希望と暴力の絶望が明滅する南アに、どんな未来があるのか。アパルトヘイトの誕生から死までを語りつくした1冊。

目次

1 黄色人種として
2 現代の魔女狩
3 暗闇のソウェト
4 飢えるトランスカイ
5 白より白く
6 解放への道
7 20年ののち

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

depo

1
《積読本読破》本書は、アパルトヘイトの終焉までかかれているが、初版は1971年当時のアパルトヘイト全盛時代のルポである。当時日本人は「名誉白人」とされ、表向きは差別の対象ではなかったが、その本質において差別の対象であり、「背徳法」の適用を受け、地方に行くと白人用のホテルには宿泊を拒否された。著者は1970年に3ヶ月にわたって南アフリカに滞在したのであるが、1970年と言えば日本で「人類の進歩と調和」を標語に大阪万博が開催された年だった。このような年にまだこのような差別を国策として行っていた国があったとは!2020/05/22

琳 

0
★★★★★2017/01/18

びーちゃん

0
南ア共和国についてのルポ。評価32011/03/26

にゃん吉

0
アパルトヘイト廃止前の南アの実情を取材した貴重な記録。背徳法(混血防止)、パス法(居住制限)、職業確保制(白人の雇用確保)など、人間の負の想像力を尽くしたような、白人の優位を正当化、温存するための諸制度に愕然とするばかり。富裕でない白人層が、自身の経済的利益を維持するために、差別の温存を支持したり、人種差別への反対ではなく、経済合理性の見地から、職業確保制に対する財界の反対があったり、差別を正当化する聖書の解釈が教えられていたり、社会的制度として浸透した差別の根深さ、複雑さにも驚くばかりでした。     

ゾック吉田

0
アパルトヘイト全盛期の南アにやってきた「名誉白人」の著者が秘密警察の目をかいくぐりながら取材を続けるルポ。前書きに怪奇小説になってしまったと書いてあるように常識が揺らぐ。 アパルトヘイトを熱心に支えていたのは、あまり裕福でなく、教育技能訓練ともに満足でない白人層(アフリカーナー)だった。背徳法はアパルトヘイトのなかでも特にアホらしく恐ろしいが、それを熱心に推進していたのはアフリカーナーの主婦だった。 これは、ひとえに競争を排除するためだった。 2017/09/12

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