内容説明
商人の「信」を武士の「忠孝」に対置させ、「信」あっての「忠孝」と読み解く正三。『盲安杖』『万民徳用』等代表作6編を収載。
目次
盲安杖
万民徳用
麓草分
破切利支丹
二人比丘尼
念仏草紙
著者等紹介
鈴木正三[スズキショウサン]
1579~1655。江戸初期の禅僧、仮名草紙作家。三河の小土豪に生まれ、徳川家康、秀忠に仕える。俗名九太夫。徳川氏の関東移封に伴い上総に転じる。1620(元和6)年、剃髪して曹洞禅を修める。仏教復興を念願して諸国を遍歴し、三河に帰ると石平山恩真寺に住して修行し、島原の乱後に天草で寺を建立するなど、各地を巡り「世法即仏法」を説いて「二王禅」を提唱し、民衆教化につとめた。また正三は、あらゆる職業はそれに専念するとき仏行となるという世俗倫理を仮名草紙に著すなど多方面で仏教啓蒙活動を展開した
加藤みち子[カトウミチコ]
公益財団法人中村元東方研究所専任研究員。1967年生まれ。哲学博士。学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程哲学専攻修了。日本思想史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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