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冷戦の起源〈2〉―戦後アジアの国際環境

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  • サイズ B40判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121601421
  • NDC分類 319.2
  • Cコード C1231

出版社内容情報

現代東アジアの国際環境は戦後「冷戦」が慫慂していた。ソ連参戦に先立って米が原爆投下に踏み切った意図はどこにあったのか。

内容説明

日本降伏~朝鮮戦争期。東アジアに冷戦が定着する過程の解明を通じて歴史の根源を照射し、不確実な未来を展望する。

目次

第6章 「封じこめ線」の逆説(「分界線」と「封じこめ線」の間;原爆外交の虚と実;「封じこめ」の密教戦略)
第7章 「封じこめ線」の拡大とその軍事化(「封じこめ線」の内と外;アチソン戦略と米ソ中関係;水爆開発の危機神学)
第8章 朝鮮戦争―冷戦の真珠湾(“一線を引く”好機;冷戦の真珠湾;三八度線突破の意味するもの)

著者等紹介

永井陽之助[ナガイヨウノスケ]
政治学者。東京工業大学・青山学院大学名誉教授。1924(大正13)年生まれ。1950(昭和25)年、東京大学法学部卒業。ハーバード大学に研究員として在学中の1962年にキューバ危機が起こり、国際政治のリアリズムに関する研究を始める。非武装中立を批判する一方、軍事力の過大評価を警戒しタカ派も批判した。1967(昭和42)年、「日本外交における拘束と選択」(『平和の代償』所収)で吉野作造賞を受賞。2008(平成20)年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紙狸

18
最後の章で朝鮮戦争を論じる。「冷戦の真珠湾(パールハーバー)」だったという。永井らしい訴えかける力が強い比喩だ。北朝鮮の韓国への全面侵攻は、ワシントンの指導者たちにとっては予想外のいわば奇襲だった。東西冷戦の主戦場はもともとは欧州だったが、米国内には「封じこめの世界化と軍事化」を志向する動きが生まれていた。朝鮮戦争が触媒になって、一気にこの動きが顕在化した。2022/06/05

ヴァン

6
1巻を読んでからずいぶん間があいてしまった。この2巻では、アメリカのたどってきた政治的かけひきの推移、ソビエト・中国とどう対峙してきたかを考察し、朝鮮戦争までを叙述する。歴史は流れたが、主要国の地理的位置関係は変わらない。現代の政治情勢にダイレクトにつながる論述である。2017/10/16

カラコムル711

0
Ⅰと同じく難解な本だが、こちらほうが自分の興味のある所なのでまだ読みやすい。アメリカの戦争終盤の政策、ポツダム宣言、原爆投下など一次史料によって描く。そもそもトルーマンらは、原爆を何をねらいとして投下したのか、色んな意見があるが、この本での著者の意見が最も含蓄に富むレベルが高いものだと思った。 2015/08/05

Krupp

0
旧版を読んだ。アメリカにおける反共主義を防疫に喩え論じる序章に始まり、WW2での原爆投下や、ポーランドを始めとする東欧諸国を「見捨てた」とする封じ込め政策、そして朝鮮戦争へ言及する。 特に印象的であったのは、WW2での終戦工作について、「ウィルソンの亡霊」と言及している箇所。曰く、関連文書によればルーズベルト-トルーマンの執り行った戦後構想には、内外問わず多数妥協した箇所があり、それらは「失敗」したウィルソンを反面教師にした…という。何度も読み返さないと理解できない。2020/01/31

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