出版社内容情報
泰平の世を謳歌する元禄武士の惰弱を嗤い、警鐘を鳴らした”葉隠武士道”。死と狂を背景に、武士の矜持と忠誠観念の意味を説く。
内容説明
佐賀藩二代藩主鍋島光茂に仕えた山本常朝は、光茂没後、出家し、隠棲してしまう。そうした常朝を隠棲先に訪ね、談話を聞き取り編集したのは、藩主の祐筆を務めた田代陣基である。宝永7年(1710年)より六年半にわたって収録された談話は、武士は戦闘者であるという戦国の遺風の落とし子と自己規定し、同時にしたたかな奉公人であらねばならないとする武士道論を説く。また、さまざまな教訓、古人の遺訓、佐賀藩の歴史、人物評など多岐にわたり、近世の地方武士のもつ多様な文化性を示す。泰平の時代を生きた武士の処世と知恵の宝庫である。
著者等紹介
奈良本辰也[ナラモトタツヤ]
1913年(大正2年)山口県生まれ。京都帝国大学史学科卒業。1947年より立命館大学教授。69年に辞職。日本近世思想史専攻。2001年(平成13年)逝去
駒敏郎[コマトシオ]
1925年(大正14年)京都市生まれ。京都府立医科大学中退。作家。1953年よりドラマの脚本を手がけ、62年より著述業。2005年(平成17年)逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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