中公クラシックス
哲学書簡 哲学辞典

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  • サイズ B40判/ページ数 484p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121600837
  • NDC分類 135.3
  • Cコード C1210

出版社内容情報

別名「イギリス便り」と言われる『書簡』は、あらゆる不正・狂信・特権に対する仮借無き闘いの書だった

内容説明

人間の自由と幸福をはばむ一切のものに対する容赦なき闘い。

目次

「アンガージュマン」の先駆者
哲学書簡
哲学辞典

著者等紹介

ヴォルテール[ヴォルテール][Voltaire]
1694~1778。フランスの啓蒙思想家。文学者。本名はアルエ。パリに生まれ、イエズス会系の名門校ルイ・ル・グランに学んだ。1717年、時の摂政オルレアン公を諷刺した詩を書いたかどでバスチーユに約1年投獄される。その後、滞英見聞報告という装いのもとに、フランスの政治・宗教・哲学などを厳しく批判した『哲学書簡』を刊行、直ちに発禁処分となった。身の危険を感じて愛人シャトレ夫人とシレーへ逃亡、約10年間同地に滞在し学究生活を送った。晩年はスイスとの国境に近いフェルネーに安住の地をみつけたかにみえた。しかし78年、自作の悲劇『イレーヌ』の上演に立ち会うため、28年ぶりにパリに帰還、市民の熱狂的歓迎を受けたが、疲労から死去した。生前の影響力は全ヨーロッパに及び、しばしば18世紀は「ヴォルテールの世紀」と呼ばれる

中川信[ナカガワマコト]
1930年(昭和5年)富山県生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。同大学院修士課程修了。お茶の水女子大学教授を務める

高橋安光[タカハシヤスミツ]
1924年(大正13年)埼玉県生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。一橋大学教授、東京国際大学特任教授を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

CCC

4
すんごい批評家だった。特に『パンセ』の批判なんかは鬼気迫るものがあり、元ネタを私は読んでいないのだけれど、もし読む機会が出来ても、もうおそらくバイアス無しで受け取ることは不可能だろう。そのくらいの力はあった。孔子について触れている部分も興味深かった。手放しで賞賛しているように見える。こんなに批評家なのにと少し不思議にも思った。2015/02/03

ラウリスタ~

3
クエーカー教徒に対する共感や、ユダヤ人に対する意見、あとイギリスとフランスの文化的、政治的比較など。哲学というよりもジャーナリズムに近い。ニュートン、デカルトに対する両国民の態度の違いなど。あとパスカル批判。2013/02/08

tieckP(ティークP)

2
ヴォルテールは常識人だが、常識人というのは本来つまらないもので、ではヴォルテールがなぜ評価されたかと言えば、結局は当代一とされる文章の上手さだろう。詩人としても歴史小説家としても人気で、何を書いてもきっと読ませる人だった。エスプリの効いた皮肉に満ちた文体はフランスらしいけど、イギリスびいきでその観点から自国に批判的なのが構図として面白く、痛快。分からないことを分かることから区別する態度はイギリス経験論由来で、ひょっとするとカントを先取りしているかもしれない。哲学事典より哲学書簡の方が訳も含め良かった。2013/05/07

Sin'iti Yamaguti

0
当時のヨーロッパの文化・社会事情、古代ギリシャ・ローマの歴史、聖書、などについての知識がないと難しい部分もある。しかし「哲学」といっても、想像されるような難解な思弁や論理が問題になっているわけではなく、今日的視点からはきわめて常識的な評論といってよい。本書の解説者が「アンガージュマンの先駆者」と評しているように、ヴォルテールはひたすら人々の幸福を願って教権と闘った。内容云々よりも、そのような姿勢に学びたいと思う。 2013/11/19

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