出版社内容情報
参勤交代の実像はこんなにも更新されていた!
幕府が大名の力を削ぐための施策であったという理解は今は昔。
最新の研究や詳細な史料をもとに、参勤交代の多面的な姿を明らかにする。
『三河吉田藩・お国入り道中記』で、三河吉田藩という一つの藩をマニアックなまでに掘り下げた著者が、経済や文化に多大な影響をおよぼした参勤交代の、巨大で豊かな全体像に迫る。
【目次】
第一章 「いい塩梅」なシステム
第二章 参勤交代とカネ
第三章 サラリーマン武士は移動する
第四章 「ハケン」が支えるお大名
第五章 公共事業としての参勤交代
第六章 参勤交代の終着点
内容説明
いつの世もヒトとカネで世相がわかる!宿泊費、交通費、人件費、お土産代…が物語る参勤交代の実像。
目次
第一章 「いい塩梅」なシステム
第二章 参勤交代とカネ
第三章 サラリーマン武士は移動する
第四章 「ハケン」が支えるお大名
第五章 公共事業としての参勤交代
第六章 参勤交代の終着点
著者等紹介
久住祐一郎[クスミユウイチロウ]
豊橋市美術博物館学芸員。1984年新潟県生まれ。岡山大学教育学部卒業。同大学院社会文化科学研究科博士前期課程修了。豊橋市二川宿本陣資料館学芸員を経て現職。交通史学会常任委員。著書『三河吉田藩・お国入り道中記』(インターナショナル新書)で、第3回日本ど真ん中書店大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
56
著者は豊橋市美術博物館学芸員の久住祐一郎氏。以前、久住氏の著書「江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩『江戸日記』」を読了、江戸詰めの暮らしぶりや細やかなエピソードが面白かった印象。この本は「参勤交代」という江戸時代の経済や文化に多くの影響を及ぼした一大イベントにおいて、最新の研究や詳細な史料をもとにその巨額な予算やルート選び、豊かな全体像などに迫った一冊。フィールドワークである三河吉田藩だけでなく、新潟・新発田藩の詳細な情報が満載でとても興味深い内容でした。2026/02/20
よっち
31
幕府が大名の力を削ぐための施策であったという理解は今は昔。最新の研究や詳細な史料をもとに、参勤交代の多面的な姿を明らかにする1冊。参勤交代が制度化されていく中で、過熱を防ぐための人数制限や譜代大名と外様大名の違い、変化する参勤交代のサイクル、宿泊費・交通費・人件費・お土産代。大名行列の実態や旅グルメ、ランク分けされていたり、参勤交代を支える派遣業と請負業、公共事業としての側面や、その膨大な費用が大名の負担になっていったことに対する対応など、これまでとはまた違った様々な事情も伺えてなかなか興味深かったです。2025/10/14
とも
22
参勤交代。その昔に授業で習ったことと今教えてる内容はずいぶん違うようだ。新しい常識での参勤交代のいろはについて書かれた本。「見る・見せる・見られる。見せられる」の箇所が興味深かった。2025/11/29
藤井宏
12
参勤交代には軍役(首都江戸の治安維持)の意味があった。各藩はその財政の半分以上を江戸の経費に充てていた。移動に時間のかかった時代に何千人も上京に費やすというのは、考えてみるとかなり経費がかかることが実例として面白かった。そもそも軍役なのに、桜田門外の変が起こったとたん、てんやわんやするのも何なんかなと感じ。三河屋の家訓「(ひいきにしてもらうためには)トップだけでなく下の役人にもよくしておくように」いろいろ実例があって生々しくて面白かったです。2025/10/25
すのさ
8
江戸時代に関する本を読むと、その記録資料の充実さにいつも驚かされる。藩の勘定資料はもちろん、東海道は二川宿本陣の資料からは宿側の迎え方もわかる。定宿の契約を結んでいた藩もあれば、天候などイレギュラーでニ川宿に宿泊した藩もある。宿泊代は心付けとして渡されるが、この金額も藩ごとに異なる。参勤交代が江戸時代の経済・物流・情報伝達システムの基盤となり、街道に沿って地方を発達させてきた。さらには道中用に人を派遣する業者も存在し、藩と正式に契約していたなど、武士層のみならず商人や豪農層も関与する近世の基盤であった。2026/04/04




