中公新書ラクレ<br> 天気でよみとく名画―フェルメールのち浮世絵、ときどきマンガ

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中公新書ラクレ
天気でよみとく名画―フェルメールのち浮世絵、ときどきマンガ

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121508102
  • NDC分類 720.2
  • Cコード C1271

出版社内容情報

「悪魔の風」の正体は局地風(ゴッホ《星月夜》)、描かれた雲から降水確率もわかる(フェルメール《デルフト眺望》)、天気の表現でわかる作家の出身地などなど、古今東西の名画やマンガを天気という視点で見直すと、意外な発見に満ちている。画家たちの観察眼は気象予報士よりも凄い!? さらに、同じ地域でも時代の異なる作品を比較することで、温暖化などの変化に気づくことだってできる。現役気象予報士による美大の人気講義を再現。

内容説明

「悪魔」の正体は局地風(ゴッホ“星月夜”)、描かれた雲から降水確率もわかる(フェルメール“デルフト眺望”)、天気の表現でわかる作家の出身地などなど、古今東西の名画やマンガを天気という視点で見直すと、意外な発見に満ちている。画家たちの観察眼は気象予報士よりも凄いかも!?さらに、同じ地域でも時代の異なる作品を比較することで、温暖化などの変化に気づくことだってできる。現役気象予報士による美大の人気講義を再現。

目次

第1章 低地・高緯度のオランダが育んだ「光の絵画」(描かれた雲から降水確率もわかる―フェルメール“デルフト眺望”;「夜」なのに太陽光が差し込んでいる?―レンブラント“夜警” ほか)
第2章 島国イギリスの気象が生んだ「風景画」(主役より目立つ曇り空―ゲインズバラ“アンドリューズ夫妻の肖像”;湿気たっぷりの空を水彩で―ガーティン“エクセター大聖堂” ほか)
第3章 温暖なフランスだからこそ印象派が花開く(最も「空を理解」した画家―ブータン“ベルク 船の帰還”;雪、氷、霧…水の壮大なつながり―モネ“カササギ” ほか)
第4章 豊かな日本の雲と雨(にわか雨に慌てる旅人―広重“東海道五十三次 庄野 白雨”;真っ白な梅と、真っ赤な夕焼け―広重“名所江戸百景 亀戸梅屋舗” ほか)
補章 マンガ、アニメで描かれる気象現象

著者等紹介

長谷部愛[ハセベアイ]
気象予報士・東京造形大学特任教授。1981年神奈川県生まれ。信州大学教育学部卒業。テレビ・ラジオ局員として、番組制作・キャスター・リポーターを経験したのち、2012年に気象予報士資格を取得。翌年からTBSラジオ、Yahoo!天気災害動画などに出演。18年からは東京造形大学特任教授として教鞭を執る。オランダの放送局KRO‐NCRVやフジテレビなどに出演の他、講演など幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コットン

71
洋画、浮世絵、マンガ順で絵の中の天気情報を読み解いていくことで画家の新たな魅力がクローズアップしていく仕掛けが良い。ターナーのイタリアとイギリスの空の光の差による見え方の差であったり、モネの同じ大聖堂を描いても時間や光量による色味や空気感の差、北斎と広重の天気の活かし方の差など新たな視点がある。そして何と言っても表紙カバーのフェルメール『デルフト眺望』の上に天気記号か書かれていてインパクトがある。これで気温、風向き、風の強さ、気圧、直近3時間の気圧変化傾向、雲の形と空全体を占める雲の量が示されている。2024/04/29

冴子

18
絵画にはその背景に映り込んだ空や雨を解読していくことで、時代背景やその国の特徴が表れる。イギリスは夏が短いというが、島国なので日本とよく天候が似ている、というのを初めて知った。気象予報士の作者が絵画、浮世絵、漫画を読み解くのは大変面白かった。フェルメールの「デルフト眺望」は大好きな絵だが、これはまさにオランダという国と天気をよく表しているらしい。これを読んでから、よく空を見上げるようになった。2024/08/23

瀧ながれ

18
絵画を見ることは好きだけど、こんなふうに見たことはなかったなあ。これからは、風景画や、人物画の背景に注目して、陽の光の加減とか、雲の流れをじっくり観察しなければ。たいへん興味がわく読書でした。絵画と地理と歴史はつながるとは思っていたけれど、こんなふうにお天気を介してつなげるのは新鮮です。2024/03/14

フク

13
#読了 気象予報士によるアート解説。 異なる視点が増えることでさらに楽しめる。 〈印象派が生まれた背景には、イギリスとフランスの気候の違いに加え、小氷期が終わりを迎えていったことも一因かもしれません〉 図書館2024/06/19

nonicchi

11
気象予報士としてTBSラジオ等で活躍されている長谷部さんの初めての著作、お盆休みのお供に楽しませて頂きました。幕府の検閲で、浮世絵に災害等を含む時事を扱う事が禁じられていたのを初めて知り、驚きました。そして優れた画家、絵師、漫画家、アニメーターは気象に対する観察眼も鋭く、作品に効果的に反映させてるのを改めて実感。アニメ好きの長谷部さんならではの視点が面白かったです。2024/08/18

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