中公新書ラクレ<br> 膨張GAFAとの闘い―デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

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中公新書ラクレ
膨張GAFAとの闘い―デジタル敗戦 霞が関は何をしたのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 320p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121507327
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C1236

出版社内容情報

GAFAの力の源泉は、私たちから集めたデータだ。彼らはSNS事業者としての「表」の顔で集めたデータを、「裏」の広告事業で活用して巨利を得ているのだ。日本はデータの利活用派と保護派の対立で膠着し、海外では何年も前から問題視されていた事案が放置され、一流企業から中央省庁まで貴重なデータを彼らに無償で提供してきた。


 彼らの急速な進化に国内法が追いつかない。ヤフーや楽天に及ぶ規制も、海外プラットフォーマーは対象外。彼らはこの「一国二制度」の「グレーゾーン」をどんどん突き進む。こうした攻勢に、日本は長く無策だった。彼らに巨利に見合う税金を徴収できず、法を適切に執行してこなかった。GAFAは日本政府の求めに対し、顔さえ出さない。なめられていた。


 それでも、霞が関は遅まきながら動き始めた。法・産・学の先駆者たちを知恵袋に、経産省、総務省、公取委がデータ時代の公正なルール形成に取り組む。


 この戦いは始まったばかりだ。先進各国の現代的なプライバシー規制で揉まれた彼らは、この問題を放置した日本でいっそう影響力を高めている。今やGAFAは国家に変わる「統治者」とも「ウォールドガーデン」とも呼ばれている。

このゲームのルールは何か? 最前線で取材し続ける記者がデータプライバシーに無頓着な日本へ警鐘を鳴らす。

内容説明

GAFAにデータと富が集中している。日本がそれを易々と許した一因に、にわかに信じがたい法制度の不備がある。国内企業に及ぶ規制が海外勢には及ばない「一国二制度」や、EUに比べて遥かに弱い競争法やプライバシー規制、イノベーションを阻害する時代遅れの業法…。霞が関周辺にはそれらに気づき、抗おうとした人々がいた。本書はその闘いの記録であり、また日本を一方的なデジタル敗戦に終わらせないための処方箋でもある

目次

はじめに―日本はなぜ海外プラットフォーマーにモノが言えないのか
第1部 侵食―「便利さ」の罠(一国二制度―ヤフーの焦り;フェイスブックとグーグルはあなたのすべてを知っている ほか)
第2部 始動―GAFA vs.霞が関(“経産藩”と“公取藩”、犬猿の仲の末に;“総務藩”も動く―一国二制度を解消する電気通信事業法改正 ほか)
第3部 暗雲―ウォールド・ガーデンのゆくえ(コロナ後の世界―「公益vs.プライバシー」への危惧;フェイクニュースの「流通革命」―ハックされる民主主義 ほか)
おわりに―日本はなぜGAFAを生み出せないのか

著者等紹介

若江雅子[ワカエマサコ]
読売新聞東京本社編集委員。東京都生まれ。青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒。読売新聞入社後、北海道支社を経て、社会部記者として警視庁、公正取引委員会、農林水産省などを担当。2008年からIT問題を担当。14年より編集委員。19年に情報セキュリティ大学院大学で情報学修士修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kei-zu

17
本書は、単にGAFAの巨大化に警鐘を鳴らすものではない。我が国のデジタル行政とそれへの課題解決に向けて関係者が必死に対処しようとした記録でもある。 法的な共生によらない指導の効果が国外業者へ限定的である一方、法的な規制は経済界から反発を招くことになったという。 そのような状況の中で、専門的な知見のもと、議論を積み重ね対応を図っていこうとする関係者の行動は読んでいて心づいよい。 そして、その「闘い」は、現在進行形でもあるのだ。 ネット行政に調味ある方は、ぜひ目を通してほしい。2021/07/05

ザビ

10
Gメールの連動広告配信はOKなのに、国内事業者ヤフーメールの連動広告配信はNG。そんな理不尽な国の判断が現実にあったことにビックリした。その根拠は「日本国内にサーバーを持たないので我々は日本の電気通信事業者ではない」、つまりGoogleは日本の法律の適用外だと自ら主張し、総務省も2014年の政府答弁でそれを認めたという。ITで軽々と国境を超えて日本で商売してるのに提供サービスは国内法で規制されないGoogleと、片や法規制を受ける日本企業という矛盾が続いたのが2010年代。動画配信は著作権法(文化庁)、2023/12/19

Yuichi Tomita

5
これは面白かった。GAFAを中心とするプラットフォーマーがどれだけ力を持っていて、いかに日本が舐められているかがよくわかる。それに加えて、海外企業がいかに野放しにされてきたかも。 記述は、広告や検索に関するものが多く、必然的にGAFAのなかでもGoogleとFacebook(Meta)が多い。 テーマはかなり広いが、19年、20年辺りに公取、総務省、経産省から出た報告書の背景がよく分かる。2022/07/05

TK39

4
GAFAとの闘いとのタイトルだが、内容はいかに日本の省庁がプラットフォーム、個人情報対応で後手を踏んできたか?について。グローバル化の時代に日本企業への規制だけに目を配り、米国の圧力を恐れ、GAFA規制は甘い。これも日本の官公庁が法律の専門家のみで運営され、技術者はいないことが原因か?デジタル庁には期待したい。しかし、日本のIT企業の様にいつまでモノを売る企業を守る必要があるのか?ベンダーロックを間接的に官公庁が支援するのは良くない。彼らはソフトウェア産業にはなれない。2021/06/20

3
日本政府が"GAFAM"といったプラットフォームに対する規制をどう進めてきたのかが紹介されています。"個人情報保護" "プラットフォーム規制" "域外適用" "一国二制度"などなど、プラットフォームをどう規制するのかに関係する論点を早くキャッチアップしたい人にはおすすめの一冊。個人的には、どの省庁や行政委員会が何を推進しているのかがわかっていなかったので、俯瞰的に眺めることができてよかったです。2021/10/27

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