出版社内容情報
不安な時代にあっても変らない資産がある。それは人間の記憶、一人ひとりの頭の中にある無尽蔵の思い出だ。年齢を重ねれば重ねるほど、思い出が増えていく。株価や現金と違い、記憶という資産は減ることはない。高齢者ほど自分の頭の中に無尽蔵の資産があり、その資産をもとに無限の空想、回想の荒野のなかに身を浸すことができる。これは人生においてとても豊かな時間ではなのではないだろうか。最近しきりに思うのだ。
回想ほど贅沢なものはない。
年齢を重ねたからこそ、自分は記憶という膨大な資産を持っていて、その資産に支えられているというように考えれば、孤独感を抱いて寂しいどころか、生きるための自信が沸いてくるのではなかろうか。
(本文より)
【目次】
序章 回想の力に身を任せ
1章 回想の森をめぐって
2章 薄れゆく記憶
3章 去りし人びとの回想
4章 百年人生について考える
内容説明
不安な時代にあっても変らない資産がある。それは人間の記憶、一人ひとりの頭の中にある無尽蔵の思い出だ。年齢を重ねれば重ねるほど、思い出が増えていく。記憶という資産は減ることはない。齢を重ねた人ほど自分の頭の中に無尽蔵の資産があり、その資産をもとに無限の空想、回想の荒野のなかに身を浸すことができる。これは人生においてとても豊かな時間なのではないだろうか。最近しきりに思うのだ。回想ほど贅沢なものはない。
目次
第1章 回想の力を信じて
第2章 回想の森をめぐって(歴史とは時代の回想である;過去を回想するのは高齢者の特権;思い出が「見えない歴史」を作る ほか)
第3章 回想・一期一会の人びと(抄)(ミック・ジャガー;キース・リチャーズ;モハメド・アリ ほか)
第4章 薄れゆく記憶(記憶の曖昧さについて;アルバムを持っていない;五歳かそこらまでしかさかのぼれない―記憶 ほか)
著者等紹介
五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年福岡県生まれ。生後まもなく朝鮮にわたり、47年に引き揚げる。52年早稲田大学露文科入学。57年中退後、PR誌編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門 筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞を受賞。また英文版『TARIKI』は2001年度「BOOK OF THE YEAR」(スピリチュアル部門)に選ばれた。02年菊池寛賞を受賞。10年に刊行された『親鸞』で毎日出版文化賞を受賞。『孤独のすすめ』(中公新書ラクレ、2017年)は30万部の大ベストセラーとなり、孤独ブームを生み出した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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