中公新書ラクレ<br> 2049年「お金」消滅―貨幣なき世界の歩き方

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中公新書ラクレ
2049年「お金」消滅―貨幣なき世界の歩き方

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121506726
  • NDC分類 330.4
  • Cコード C1233

出版社内容情報

国が推進する電子マネー。企業が覇権争いを繰り広げるキャッシュレスサービス。近年世間を騒がせた仮想通貨。浸透し始めたブロックチェーン。
2019年、フィンテックという言葉のもとに、あらゆる場面の根幹にある「お金」のあり方が変わり始めた。インターネットと社会の関係を長年研究してきた著者は、この先「貨幣経済が衰退する可能性は高く、その未来にニューエコノミーが立ち上がる」と主張する。そこでは従来の貨幣文化のみならず、人類が構築してきた専門性や労働、さらに国家までも解体される対象になりうるという。
お金が消えるのと同時に消滅する職業や学問とは? 「お金」が消滅した先でも変わらず価値を持つものとは? その先で私たちは何を歓びに生きるのか? この本を手に、混沌たる世界を進め!

内容説明

電子マネーにキャッシュレス、暗号資産、ブロックチェーン。今フィンテックという言葉のもとにお金のあり方が変わり始めた。インターネットと社会の関係を研究する著者はこの先「貨幣経済が衰退する可能性は高く、その未来にまったく異なる世界が立ち上がる」と主張する。お金が消滅すると同時に消える職業とは?変わらず価値を持つものとは?その先で私たちは何を歓びとして生きる?この本を手に混沌たる世界を進め!

目次

第1章 2019年、「お金」が消え始めた(いよいよ日本で始まった「キャッシュレス化」;キャッシュレス化の実態 ほか)
第2章 2049年、「お金」消滅(西暦2049年―15歳(2034年生まれ)の女性の話
「お金」消滅のロードマップ ほか)
第3章 「お金」のない世界をどう生きるか(西暦2049年―45歳(2004年生まれ)の男性の話
「お金」は人生の目的ではない ほか)
第4章 「ニューエコノミー」に備えよ(西暦2049年―35歳(2014年生まれ)の女性の話
姿を現す「ニューエコノミー」 ほか)

著者等紹介

斉藤賢爾[サイトウケンジ]
1964年、京都市生まれ。早稲田大学大学院経営管理研究科教授。そのほか一般社団法人ビヨンドブロックチェーン代表理事、一般社団法人アカデミーキャンプ代表理事など。大学卒業後、日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社(現日立ソリューションズ)入社。93年、米コーネル大学大学院にて工学修士号(コンピュータサイエンス)取得。外資系ソフトウェア企業などに勤務した後、2000年より慶應義塾大学環境情報学部村井純研究室に在籍。06年、同大学院にてデジタル通貨の研究で博士号(政策・メディア)取得。長期にわたりデジタル通貨の研究に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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mazda

12
エネルギーと食料が労せずに手に入れられるようになったら、お金を稼ぐインセンティブが働かなくなるかも知れません。そうなったら、そもそもお金という概念がなくなってしまう、そういう将来を私たちはどう想像できるのでしょうか?お金は物々交換を楽にするためのツールですが、みんながすべてのことを自分でできるのなら交換という概念も不要です。しかし、現実には専門性をもって生きているがゆえに、お金を通じた交換が必要になります。もしもお金のない世界が生まれるとするなら、大昔のように力がものをいう世界になるのでしょうか?2020/03/20

えすてい

11
貨幣経済から評価経済に移行するとなると、食料生産はどうなるのか。70億人をすでに超えている世界人口、この食料を満たすには、トラクターも肥料も農薬も必需品である。畜産も漁業も大規模な設備投資をしなければ何も確保できない。兼業農家も借金まみれ。この本では食料生産に関して一言も言及がない。オーガニック家庭菜園の延長線上でのシェアでは生きていくのに必要な食料を生産・確保できないのは必定、食料を輸入に依存してる日本では国民大多数が餓死する。そもそも貨幣を使わない評価経済の下では日本も世界も人口は多すぎるのだろうか。2020/01/20

佐藤一臣

7
デジタル技術を駆使した狩猟採集社会を目指すのには同意だ。だが、意図的にそれを選ばない限り実現しないというのも同意だ。社会的連帯経済が近い思想だろう。エネルギーと食糧が無料になるかがカギだそうだ。地下資源の削り取り、特に石油の採掘コストが限界にくるらしい。テトラッド分析は面白い。この分析によって、新しい狩猟採集社会を予言している。結果として、賃金労働は自己実現労働へと変化する。著者はベーシックインカムを否定しているが、自由貨幣としてのデジタル通貨が生まれつつあるので、過渡期におけるBIが来ると私は思うけどね2024/04/20

こじ

6
5/5 あなたはお金のない世界を想像したことがありますか? もしも、食べ物や教育費などが無料になったならお金は不要になると考えられます。 今後ロボットが野菜を作る時代が来たとしたら、野菜を作る労力がかからないので食事が無料となります。さらに、そのロボットが壊れた時の修理もロボットが行うため、無料です。このように全ての労働をロボットが取って代わった時、全ての労働がなくなるため、お金が無料ということが可能となります。 しかし、どんな時でも法律などを作るのは人間です。そのことだけは忘れないでください。2020/03/02

sho watabe

5
極論すると食糧とエネルギーが無料になれば、お金はいらなくなる。 資本主義経済はそろそろ限界に来ている。 そう考えるとお金のない世界、お金を必要としない世界を考えていく必要はあるかもしれない。 ただそうなった時に人間はどうなるのだろうか? 全員が自己実現に向える環境にはなる。 ただ人間は楽な方に流れる生き物。 ごく一部の人以外は堕落してしまう気がする。 それでも人間が長期的に生き延びられるならば、それも正解かもしれない。2020/03/19

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