出版社内容情報
時々刻々のドキュメントと、
深層の事情を一冊に!
平成の天皇が生前退位することが決まって以来、新元号制定はさまざまな動きのなかで進んできた。本書はそのプロセスを、日本テレビ政治部の取材力をもとに、時代のドキュメントとして示すものである。
官邸、宮内庁、政治家、研究者、そして保守派の動きなどを縦横に描き、取材エピソードをふんだんに交えながら、新元号決定までの道筋を明らかにする。
内容説明
平成の天皇が生前退位することが決まって以来、新元号選定はさまざまな動きのなかで進んできた。本書はそのプロセスを、日本テレビ政治部の取材力をもとに、時代のドキュメントとしてつまびらかにする。発表に至る四月一日の詳細は圧巻だ。官邸、宮内庁、政治家、研究者、そして保守派の動きを縦横に捉え、証言をふんだんに交えながら、皇室をめぐる政治と社会の在り方を探った力作。
目次
序章 秘中の秘
第1章 発表の日
第2章 生前退位の衝撃
第3章 暗闘―保守派vs.官邸
第4章 最終候補選定までの道のり
第5章 考案者を探せ
第6章 元号と政治
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
謙信公
12
『平成の玉音放送』から「令和」発表までの一連の政治ドラマ、取材合戦、元号に関する議論の経緯を解説。一つの時代を「名づけ」する元号の選定は「秘中の秘」とされる。赤松副議長の大人げなさは見苦しいが(さすが元社会党)、大島議長の知恵に拍手。宮崎緑教授の卑弥呼姿は圧巻。林真理子氏はさぞかし…。しかし元号廃止論者の論理が全く理解できない。国民主権となった戦後も天皇制は続いている。暮らしの節目としても根付いている。日本国民の象徴たる天皇を基軸とすることに何の問題があるのか?『令和』。この音の響き。心地よいではないか。2020/09/08
スプリント
12
令和制定の裏にあったゴタゴタについて書かれています。 年号は経済活動にも大きな影響を与えるので今回のように生前退位で年号を変える方がよいと思いました。2019/12/22
梅干を食べながら散歩をするのが好き「寝物語」
7
「令和」制定に関するドキュメント本は新聞各社編ですでに出版されているが、これは唯一と思われるテレビ局発の一冊。発案者・中西進氏の言動の記録は他書に比べて少ない。「元号法」制定に至る戦後政治の歴史と保守派の動きが詳しく解説されているのが他書に無い特徴。官房長官が掲げた「令和」を揮毫した茂住氏の話題が面白い 本人はInstagramもTwitterも持っている。今回の改元のことを知るためには、類書を並行して読むことをお勧めしたい。ドキュメントとしては薄い印象。官邸内部の情報にもっと深く踏み込んだ本も存在する。2020/09/29
やま
4
意外なほど息詰まる政治ドラマ。2019/08/17
うたまる
2
「元号はね、人間が付けるようなものじゃないんですよ。天が付けるものなんです。私たち人間が決めるとかではなく、与えられたものなんですよ」(中西進)……タイトル通り令和制定に纏わるノンフィクション。新書ながら新元号制定について簡単に総覧できたのでまずまずの高評価。実務者、考案者、有識者のすべてが慎重に謙虚に事に当たってくれたのも好ましい。で、やっぱり不快なのがメディア。本書でも散見されるスクープ乞食ぶりもそうだが、中でもテレ朝は特に酷い。”令”は命令だ指令だと難癖までつけていた。教養以前に品性に問題がある。2022/05/15