中公新書ラクレ<br> 統計は暴走する

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中公新書ラクレ
統計は暴走する

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121505941
  • NDC分類 350.1
  • Cコード C1233

出版社内容情報

「統計」と聞けば、自然現象そのもの、或いは機械的な描写のように錯覚される場合が多いが、実は誰かが編集し、分析したもので、その裏には必ず「意図」が存在することを私たちは忘れがちだ。しかしAIの存在意義が高まるこれから、必要なのは本当の意味で正しく統計を使い、読み解く力で、「統計学」こそ世界の共通言語になる、と筆者は主張する。そこで、統計リテラシーを高めることを試みた東大講義、「統計という『言語』の便利な使い方」をベースにした新書をここに。二酸化炭素は温暖化と関係ない? いくらタバコを吸ってもガンにはならない? 統計がヘイトスピーチを加速する? あなたは「統計」に隠された意図を見抜くことができるのか

内容説明

「統計」とは、あくまで誰かが編集して分析したものであり、その裏には必ず「意図」が存在することを私たちは忘れがちだ。一方でAIの存在意義が高まるこれから、統計を正しく使い、読み解く力が必須となり、「統計学が世界の共通言語になる」と著者は主張する。二酸化炭素は温暖化とは関係ない?タバコをいくら吸ってもガンにならない?データがヘイトスピーチを加速する?あなたもきっと「統計」に操られている!

目次

序章 統計以前の問題
第1章 統計はだます―詐欺・偽装編
第2章 統計は盗む―窃盗・横領編
第3章 統計は迫害する―中傷・虐待編
第4章 統計は殺す―殺人・環境破壊編
終章 統計の暴走を許さないために

著者等紹介

佐々木彈[ササキダン]
1966年、東京都生まれ。東京大学社会科学研究所教授。東京大学経済学部経済学科卒業、旧経済企画庁国民生活局勤務、東京大学大学院経済学研究科中退等を経て96年、米Princeton大学にて博士(経済学)取得。Copenhagen(デンマーク)、Melbourne(豪)、Exeter(英)各大学にて教職の後、2002年より東京大学社会科学研究所、09年より現職。専門は法と制度の経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テイネハイランド

17
図書館本。著書のタイトルが「統計は暴走する」と若干煽情的なのでいやな予感はありましたが、読んでみると、専門家が理路整然と統計について解説するというよりも、自分のいいたいことを客観性をかなぐりすてたかのように周囲にアジる活動家の書く文章のようでしたので、驚きました。著者は東大の教授らしいですが、変わったセンセイもいるものですね。コホート効果、マルコフ性、内生・外生変数など、統計データを理解する上で難しいが重要な用語も本書には出てきますが、別の著者の解説本を読んで、改めて学ぼうと思いました。2017/11/14

まゆまゆ

5
統計とはあくまで誰かが編集して分析したものであり、その裏には必ず意図が存在する。統計リテラシーを身につけ、批判的に読む重要性を説く内容。特にアンケートは制約や背景に思いを馳せることが重要。相関と因果かを見極めることは難しいが大事な視点である。2017/12/04

乱読家 護る会支持!

4
マスコミや左巻き団体からよく使う統計を使った、騙し、盗み、迫害などについて学ぶ。 【統計は騙す】統計資料と本文が論理的につながっていない。相関関係があるから、因果関係があるように思わせる。サイレントマジョリティを無視。データ、情報の一側面を過大に偏重して論じる。騙されないためのチェックポイントは、「結論ありきでないか」「主観的価値が混入していないか」「感情的迎合をしていないか」。 【統計は盗む】都合の悪いことは書かない。恣意的な問いや選択肢。運を実力と見させる。など、、、 2017/11/28

tacacuro

3
筆者によれば、統計はだまし(誤解を招く)、盗み(都合のいいように盗作する)、迫害し(中傷し偏見を招く)、殺す(左記が命にかかわる場合がある)という。被害に遭いたくなければ、「統計リテラシー」を身につけろ、と。すなわち、統計を用いてもっともらしく説明する他人の言説を鵜呑みにせず、5W1Hを頭に置きつつ、一旦否定して真逆の仮設を立ててみるなど、批判的に読むべきだと説く。統計のウソを暴くという形式を通じ、本書に散りばめられている、世の言説に対する筆者自身の「思い」を批判的に読んでみるのも面白いかもしれない。2017/10/27

Minyole

3
統計の本というより、作為不作為にかかわらず真実を曲げようとする文章の論理矛盾を見破り、騙されないようにする方法の本だと思いました。著者の佐々木さんが元来正義感が強いのか、それとも統計が悪用されることが許せないのか、統計詐欺は許さない、という熱い思いが伝わってきます。紹介されている相関と因果の混同などは、自分でも無意識にやってしまいそうだと思いました。2017/09/28

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