出版社内容情報
巨匠たちの指導術を知れば、日本代表監督のこともよくわかる!モウリーニョからハリルホジッチまで、監督という仕事の全体像を描く。
内容説明
サッカー監督という仕事の全体像とは?まずモウリーニョら世界的な巨匠のメソッドから、監督に必要な力(刺激、厳格、共和、内発、一貫、組織、修練)を導き出す。そして、その指導術をふまえて日本代表監督を検証し、課題を浮き彫りに。ハリルホジッチの「??力」は花開くのか?
目次
1 モウリーニョの刺激力―炎上のメンタリスタ
2 ファーガソンの厳格力―カリスマ型支配者
3 デル・ボスケの共和力―チームの人間性を作る
4 グアルディオラの内発力―メンタル紀元前
5 クロップの一貫力―クラブの最適化
6 レーヴの組織力―規律の与え方
7 オシムの修練力―常識を覆すメソッド
8 ハリルホジッチの??力―どうなる日本代表
著者等紹介
清水英斗[シミズヒデト]
1979年生まれ。岐阜県下呂市出身。プレーヤー目線で試合を切り取るサッカーライター。ドイツやオランダ、スペインなどでの取材活動も豊富。過去には東京都社会人サッカーリーグ2部でプレー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tatsuya
24
著者は考えに偏りがなく落ち着いた文章を書くので、読んでいてストレスを感じない。この本で紹介されている優秀な監督の言葉は、どれも刺激的で胸に響くものがあった。あと、個人的な感想としては、自分はバルサよりレアルの方がチームとして好きだなぁと改めて思った。レアルはチームのコンセプトを固めないで、選手に合わせたチームづくりをするのが特徴で、そこがバルサとの大きな違い。こういう本を読むとサッカーがもっと好きになる。2016/11/02
やきそば
15
W杯以降、サッカーを今年のマイブームと定めて盛り立てているので、その一環として買ってみた。雑誌やネット上でのサッカーに関する言及、議論で名前が頻繁に上がる現代の名将たちについて、そのエピソードや特徴が読みやすく簡潔に書かれていて、興味深かった。ここ10年ほどサッカーに触れなくなっていたブランクを埋めてくれたような気がする。最終章を読んで驚いたのは、2015年6月発行だが既にベテランの反乱が懸念事項だ、と指摘していたところ。そうか、わかっていた人にはずっとわかっていたことだったのか、と思った。2018/09/09
たらお
12
名将と言われた監督の「考え」や「統率の仕方」を詳細に分析した本。そして、最後には日本代表について言及する。最重要課題の「世代交代」に対して、ハリルホジッチはその問題を解決できるであろうとのこと。それは、監督の戦術「横パスでゆっくり攻めるのでなく、縦に早くボールを入れる」指示に選手の反応が真っ二つに分かれ、順応したのは、武藤、川又、永井、槙野、宇佐美、青山、酒井高といった代表経験の少ない選手。ハリルホジッチは戦術を徹底させる考えをもっており、自分を変えられないベテランは淘汰されるだろうとみている。2015/06/24
ニシ
10
本書は異なるタイプの世界的な名監督を主軸に立てた、8章立てとなっている。それぞれの監督が用いる指導メソッドのいちばん面白いところ、オリジナリティに限定し、その共通点や相違点を発見していく。この本のキーワードは「サッカー監督の立体化」である。章が進めば進むほど、奥行きがでる。果たしてサッカーはどこまで監督で決まるのか、読者それそれの答えがでるだろう。2016/02/21
Gamemaker_K
10
あまり過ぎてしまったことをとやかく言うのは嫌なのだが、あのタイミングでジーコを日本代表の監督にしたのはよくなかったと思う。ただ、ジーコには罪はないとも思う。オシムにしてもアギーレにしても、とにかく日本代表は運がない。2015/10/10